<ヤクルト7-9阪神>◇22日◇神宮
阪神が歴史的な総力戦を制した。延長11回、高寺望夢内野手(23)が決勝の3号2ラン。プロ野球史上最多タイの10投手をつぎ込む執念の激戦にケリをつけた。巨人も敗れ、優勝マジックは9月初めて一気に2つ減って「8」になった。
高寺がはじいた打球が神宮の右翼席に飛ぶと、ナインは一斉にベンチを飛び出した。ヒーローの頭をくしゃくしゃにして劇打をたたえた。高寺は「勝てたので、何でもいいです。1球で仕留められました。心が折れそうだったんですけど、最後に打てたのでよかったです」。第1打席、第3打席はともに右翼フェンス手前で大飛球をとられ、5打席凡退。犠打失敗もあった。失意から森下にバットを借りた最後の打席で清水の直球をとらえた。「本当、それまでがダメダメだったので気分転換ですね」と先輩に感謝した。
初回の4点リードを吐き出す嫌な展開。投手陣が必死に踏ん張って延長戦へ。だが直前の10回、ドリスが体調不良で緊急降板。セベリーノが絶体絶命の1死満塁をしのぐ劇的な流れだった。「すごいなあと思っていました」。のちのち語られていくような劇的な勝ちだ。王者阪神が完全に連覇への1本道に入った。【柏原誠】
◆阪神のマジック 23日に阪神〇か△の場合、巨人が敗れればマジックは2つ減って「6」。マジック消滅の可能性はなく、現日程での最短Vは29日。
▽阪神工藤(回またぎの翌日に連投で延長11回に登板し、1回1安打無失点で11セーブ目)「僕だけではなく、本当にここまでつないでくれたリリーフの皆さんに本当に感謝したいですし、もちろん打ってくれた方々にも感謝したいです」
▽阪神元山(7月24日巨人戦以来の猛打賞)「よかった。出塁が仕事やから。(総力戦勝利は)バリでかい。取る取らないでえらい差になってると思うから。最後見たときにでかいと思います」