<ファーム・リーグ中地区:ハヤテ1-3西武>◇27日◇ちゅ~るスタジアム清水
今季限りでの現役引退を表明していたハヤテベンチャーズ静岡で元DeNAの池谷蒼大投手(27=静岡高出)が27日、地元静岡で最後の雄姿を見せた。本拠地ちゅ~るスタジアム清水で「引退試合」として行われた西武との今季最終戦。6回に2番手で登板し、打者1人を空振り三振に仕留めた。チームは1-3で敗れ、参入3年目のシーズンを終えた。
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1球1球、声を張り上げ、全力で投げ込んだ。ハヤテ池谷は6回。現役最後のマウンドに上がった。「本当に打者を抑えるだけ。考え過ぎずシンプルに、自分のストレートを思い切って投げるだけだった」と言葉通り、全て真っすぐを4球。最後は、142キロの渾身(こんしん)の一球で空振り三振に仕留めた。
「こういう舞台を用意してもらい、感謝しかない。悔いが残らない終わり方ができたのかなと思う。すっきりして満足です」。節目の登板を終えた左腕は、爽やかな表情で汗を拭った。
静岡高から社会人ヤマハを経て、20年ドラフト5位でDeNAに入団した。1年目で1軍デビューを果たし、2年目には初勝利も挙げた。23年オフに戦力外通告を受けると、引退も頭をよぎる中、地元静岡でハヤテが創設。再起を誓って、3年間プレーした。
セレモニーでは、歩んできた道のりがよみがえる。あいさつでは声に詰まりながら言葉をつないだ。静岡高時代の恩師・栗林俊輔氏(54)やDeNA時代からの先輩でハヤテでも共にプレーした田中健二朗氏(37)、家族らから花束を受け取ると涙があふれた。
チームメートの手で3度宙に舞った。約1500人が詰めかけたスタンドからも惜しみない拍手が注がれた。「温かい歓声の中、楽しく野球ができた。僕にとって、今日は一生忘れられない試合になる」。万感の思いでグラブを置いた。【前田和哉】
○…チームは今季最終戦を飾れなかった。3点を負う最終回に野口恭佑外野手(26)の適時打で1点を返したが、反撃はここまでだった。参入3年目は37勝81敗4分けの中地区最下位で終了。昨年の35勝を上回る白星を挙げたが、開幕前に掲げた「50勝」の目標には届かなかった。赤堀元之監督(56)は「目標を達成できず残念で、悔しい思いでいっぱい。この悔しさを来季につなげていきたい」と顔を上げた。