【阪神】工藤泰成「マウンドに集まりたいなと思っていた」NPB史上初の育成入団胴上げ投手へ

キャッチボールをする阪神工藤泰成(撮影・石井愛子)

阪神工藤泰成投手(24)がプロ野球史上初となる育成入団からの胴上げ投手になる。レギュラーシーズン残り7試合。優勝マジック4が点灯する中、チームは28日、甲子園で全体練習。工藤は普段通り岩崎とのキャッチボールなどで調整し、その瞬間のイメージを膨らませた。

「マウンドに集まりたいなと思っていました」

25年の史上最速リーグVはテレビで見ていた。「その場にいなかったのが悔しかった」。四国IL徳島から24年育成ドラフト1位で入団。開幕前に支配下登録を勝ち取り、1軍で16回1/3に登板して0勝2敗、1ホールド。1年目で経験を積むも、制球難もあり、優勝戦線の一員にはなれなかった。画面越しに見た胴上げから1年。今季は53試合に登板して3勝0敗、防御率0・95、11セーブ。シンデレラストーリーを駆け上がってきた男は、巨人竹丸、浦田らと新人王候補だ。

「積み重ねていくことの大切さはわかりましたし、今年1年投げてこれからに生かせるような経験もたくさんできた。そこはよかったなと思います」

29日からは甲子園3連戦。最短10月1日巨人戦(甲子園)での優勝へ。「もちろん甲子園で優勝したいですけど、1試合1試合という感じ。(意識は)いつも通りです」。たたき上げの若きクローザーが、歓喜の輪の中心にいるはずだ。【村松万里子】

◆育成出身の胴上げ投手 23年山崎颯(オリックス)がいる。山崎は20年に支配下から育成契約となり、21年に支配下復帰。リーグ3連覇を達成した23年に胴上げ投手に。工藤のように育成ドラフトから入団した投手では、レギュラーシーズンの胴上げ投手はまだいない。ちなみに、日本シリーズでは12年山口(巨人=05年育成ドラフト1巡目)が胴上げ投手になっている。