【独占手記】坂本誠志郎「厳しい戦いでしたがプロとしての醍醐味でありやりがいでもありました」

祝勝会でビールをかける阪神坂本誠志郎(撮影・前田充)

<広島6-4阪神>◇3日◇マツダスタジアム

阪神が2年連続8度目のセ・リーグ優勝を決めた。広島とのデーゲームには敗れたが、2位巨人がナイターでDeNAに敗戦。2リーグ制後で球団史上初となる連覇が決まった。阪神坂本誠志郎捕手(32)が日刊スポーツに独占手記を寄せた。4年ぶりに主将に復帰。自身の不振もありながら年間通じてチームをけん引。要所で引き締めたミーティングの舞台裏も明かした。

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うれしいです。みんなで1年やってきて、この瞬間をと思ってやってきました。連覇は簡単じゃないよって、チームとして試されているような感じでしたね。

4年ぶりに主将になりました。特別何かをしなきゃというより、何か気付いた時や確認したい時に少し発信しようとは思っていました。6月に(森下)翔太がストライク判定に不満を示して退場になりました。そのときにミーティングで話をさせてもらった。審判へのリスペクトが大事なのは冷静になればみんな分かっている。でも退場になると戦力が落ちる。翔太がいないと攻撃力はもちろん守備力も落ちてしまう。甲子園で右翼を守るのは翔太じゃないと物足りないという感覚が僕にはある。あの時は翔太でしたけど、誰でもそう。自分の行動がチームに影響を与えると、もう一回みんなに理解してほしかった。とくに翔太は日本だけじゃなく世界でも勝負できる、世界にも名前が知られる、みんなが憧れる選手になってきている。そういう選手がどれだけ格好良く野球をするか。子供たちも見ている。みんなでそういう姿でいよう、と伝えさせてもらいました。

それとストライク、ボールの判定はどうやっても覆せないので、それより次に目を向けようということもですね。これらの考え方は2軍にも共通認識を持ってほしいと監督もおっしゃっていた。「タイガース」というチームとして戦っていかなきゃいけませんから。

9月の7連敗中にも話をさせてもらいました。幸いなことにマジックが減ったり首位にいられたりした。だから悲観せずに、と。ここまで来て優勝争いしていて。これは個人的な思いですけど、優勝しないと面白くないじゃないですか。「やることをちゃんとやって、みんなでつながってやっていけばいいんじゃないか」という話を、もう一度みんなの前でしたかった。いろいろな人が「俺が決めないと」って思っている話も聞きましたけど、そうじゃない。目の前の1つ出た結果に対するマイナスな感情が連鎖していってる感じがあった。自分の結果と戦いすぎているというか。チームとして勝つために何ができるか。やっぱりそういう姿勢が大事なんじゃないかなと思っていた。(打撃不振で)お前が言うなって言われるかもしれないですけど(笑い)。本当にあの時期はまあまあしんどかったんですけど、もう本音は勝てばよかったので。だから、自分そっちのけで発信させてもらいました。

今年はトラさん(伏見)が加入してくれた。優勝も日本一にもなっている人。自分もどんな風にやるのかなって興味があった。今までとは違う経験を持った人とプレーさせてもらった感覚はありますね。ベンチの会話ではいろいろなヒントをお互い感じながらやっていると思う。意見を共有してやれることが今年は結構多かったんじゃないかな。トラさんは敏感に感じる方なので、自分が感じている感覚と、トラさんの感覚をすり合わせたりとかは多かったですね。

僕はチームを作る立場じゃないので、理想のチームが何かと描いたことはないですね。ただ、それを作る人、作ろうとしている人がいる。そこにはどんな材料が必要なのかっていうのは、なんとなく分かるつもりです。方向性であったりを整えないといけないっていうのが、今の感覚です。セ・リーグ連覇は阪神では前例のないこと。本当に厳しい戦いでしたが、プロとしての醍醐味(だいごみ)であり、やりがいでもありました。(阪神タイガース捕手)