<運命の日>
東北からプロの舞台へ-。プロ野球ドラフト会議が22日、東京・グランドプリンスホテル新高輪(午後4時50分開始予定)で行われる。日刊スポーツ東北6県版では「運命の日」と題し、高校、大学の注目選手を連載で紹介します。第1回は、大学球界を代表する好打者、東日本国際大(福島)の黒田義信外野手(4年=九州国際大付)。U18代表の高校時代に指名漏れの経験したが、今年は大学侍ジャパン入りしてプロ入りを猛アピール。5年越しの夢をかなえる。
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この瞬間を待ちわびるのは2度目だ。黒田は高校3年時、春夏連続で甲子園に出場。U18日本代表にも選ばれ、銅メダルに輝いた。世界とも戦い、満を持してプロ志望届に願いを込めたが、名前は呼ばれなかった。「自分には何かが足りていないということが結果で証明されたので、そこから火がつきました」と大学4年間の原動力にしてきた。
足りないものを追い求めてきた。この4年間で、打撃の身体の使い方や心構えを一から学び直した。体重が12キロ増したフィジカルも強くなり、入学当初と比較し7割の力で打球が飛ばせる手応えもある。守備は本職の外野に加え内野も経験するなど、スキルを磨いた。それでも「技術はもちろん、立ち居振る舞いや人間性というものがプロ野球選手として必要不可欠。その人間性の部分は藤木監督と出会いがあったからこそ、成長出来た部分だと思います」と振り返る。
東日本国際大でも1年春からレギュラーをつかんだ。「自分の優先順位が一番だった」と振り返る。その時、藤木豊監督(61)からかけられた言葉が「仲間のために」「仲間への感謝」。それからは「自分がチームのために何をしなくてはいけないのかを一番に考えられるようになりました」。恩師からの一言が、利他的な思考を持てるようになったきっかけでもあった。
今年は大学ジャパン入りも果たし、7月に台湾で行われた第1回ワールド・カレッジ・ベースボール・チャンピオンシップ(WCBC)では、全4試合に「5番左翼」でスタメン出場。打率3割5分7厘(14打数5安打)で初代王者に貢献した。
「人事を尽くして天命を待つ」。黒田の座右の銘だ。リラックス方法を尋ねると「バットを握っていないとソワソワするので」。寮での夕食後も、気付けば日付が変わった午前1時までバットを振ることもある。小学生のころ、名前が同じ読み方の高橋由伸氏のスイングに一目ぼれした時からの憧れている舞台へ-。「一番は球団に必要とされる、小さい頃に勇気をもらったような選手になりたい」。努力を惜しまず、その瞬間を待つ。【高橋香奈】
◆黒田義信(くろだ・よしのぶ)2004年(平16)5月26日生まれ、長崎県出身。小学1年時に大塔小SBCでソフトボールを始める。日宇中では硬式の黄城ボーイズに所属。九州国際大付(福岡)では1年秋からベンチ入り。3年時には春夏連続で甲子園に出場、U18日本代表に選出。東日本国際大では1年春からレギュラー、2年春には首位打者、盗塁王。リーグ通算3度の優秀選手賞、2度のベストナインを受賞。今年は大学日本代表にも選出された。180センチ、83キロ。右投げ左打ち