<阪神2-1広島>◇7日◇甲子園
今季初勝利を挙げた阪神岡留英貴投手(26)は、チームメートの湯浅京己投手(27)の存在を励みに腕を振る。ともに1999年生まれ。湯浅よりも後の21年ドラフトで入団後、身近な中継ぎ投手の手本として頼りにしてきた。
「気楽に教えてくれますし、湯浅が使っているトレーニング、ストレッチを参考にさせてもらっています」。トレーニングやケア方法に人一倍詳しく、同僚でありライバルの立場でもある岡留の質問に明快に答えてくれた。22年に最優秀中継ぎに輝き、23年にはWBC日本代表で世界一を手にした背中が道しるべだ。
酒の席で、岡留が湯浅への尊敬ぶりを熱弁、それを湯浅が穏やかな笑みを浮かべ聞いていたこともあった。岡留は力説する。「同い年という共通点があるからこそ『まだまだやらないと』と思わされる。頑張れば『そこまで行ける』と思わせてくれます」。
ケアへの意識を高めた現在、今季から腕時計型機器の「WHOOP(ウープ)」で睡眠や活動量を記録。コンディション維持に努め、2軍で防御率0点台を誇り、約1年ぶりに昇格した今年8月、優勝争いまっただ中のブルペン陣に加わった。「優勝といえば、小6で九州の『王貞治杯』以来。クリーンアップを打つファーストでした(笑い)」。亜大在学中のリーグ優勝はベンチ外。昨季優勝当日の9月7日は2軍広島戦で1回3奪三振無失点。今季10月3日、ついに人生で初めて投手で優勝の瞬間に立ち会えた。
湯浅は、プロ入り後に出会ったかけがえのない存在だ。心身ともに強めてくれた恩は尽きない。「お互いしっかりやれば、また1軍で投げ合える。負けられないですね」。友は、内視鏡下胸椎(きょうつい)黄色靱帯(じんたい)骨化切除術を終え6日に退院。再びリハビリに臨む。その存在が、いつも岡留の闘争心をかき立てる。【中島麗】