【日本ハム】伊藤大海がポスティングでのメジャー移籍を熟考 球団は容認の方針

伊藤大海(2026年9月24日撮影)

日本ハムはCSファイナルステージで散った。王者ソフトバンクの壁は高く、3連敗。3年続けて同じ相手に屈した。6年目を終えた日本ハム伊藤大海投手(29)は残留も含めて、今オフのポスティングシステムによる米球界移籍を熟考していることが、分かった。米球界挑戦を決断した場合、球団は容認の方向。一方で、早ければ29年中に海外FA権を取得する伊藤のため、オプトアウト条項を含む複数年契約を提示するなど、引き留め策も講じるとみられる。

   ◇   ◇   ◇

かねて将来的な米球界挑戦の希望を抱いていた伊藤が、日本ハム残留も含めて、今オフのポスティングシステムによるメジャー移籍を熟考している。心酔するダルビッシュ有(パドレス)のほか、山本由伸(ドジャース)ら、多くの有力選手を担当した大手代理人事務所「ワッサーマン」の敏腕代理人ジュエル・ウルフ氏と契約中で、本人が米球界挑戦を決断した場合、球団は容認の方針。一方で、早ければ29年のシーズン途中に海外FA権を取得する伊藤のため、オプトアウト条項を含む複数年契約を提示するなどの引き留め策も講じるとみられる。

今年は特殊な状況だ。大リーグは12月1日に現行の労使協定が失効。ロックアウトで全ての契約交渉が止まる可能性があり、ポスティング行使か否か、迅速な決断が必要となる。近日中にも球団側と協議するとみられ、米球界挑戦となれば、ウィンターミーティング開催に合わせて11月中にも渡米する見通しだ。

10勝10敗と苦しんだ今季だが、昨季まで2年連続でパ・リーグ最多勝に輝いたほか、25年には両リーグ通じて最も活躍した先発完投型投手に贈られる沢村賞を獲得。07年ダルビッシュ以来球団史上2人目の栄誉を手にした。米球界でも、安定してイニングを投げられる能力が評価されている。

24年の日刊スポーツ元日紙面では、メジャー挑戦について「ないことは、ないです」と願望を明確にしながらも「絶対“ここ”で優勝したい」と、日本ハムへの愛着も口にしていた。二つの夢のはざまで、道産子右腕の心は揺れている。

◆オプトアウト 長期契約の途中でも、選手が契約内容を見直すことができる条項。設定した成績を残したり、年数を経過すれば、より高い条件で契約を結び直したり、自由契約となって他球団と交渉することもできる。

<日本ハムからメジャー移籍した主な選手>

★岡島秀樹 日本一となった06年オフにFA権を行使してレッドソックスへ移籍。12年にはソフトバンクで日本球界へ復帰

★建山義紀 10年オフに海外FA権を行使してレンジャーズに移籍

★ダルビッシュ有 11年オフにポスティングシステムを利用してレンジャーズへ移籍。前年に海を渡っていた建山とチームメートになった

★田中賢介 12年オフに海外FA権を行使してジャイアンツに移籍。15年に日本ハムに復帰

★大谷翔平 17年オフにポスティングシステムを利用してエンゼルスに移籍。本拠地札幌ドームでファンの前で移籍会見を行った

★有原航平 20年オフにポスティングシステムでレンジャーズ移籍。23年にソフトバンクで日本球界復帰し、今季から古巣日本ハムに戻った

★上沢直之 23年オフにポスティングでレイズとマイナー契約。その後レッドソックスに移籍してメジャーデビュー。25年にソフトバンクで日本球界に復帰