阪神が佐藤輝明内野手(27)のポスティングシステムによるメジャー挑戦容認を決めたことで、恩師の近大・田中秀昌元監督(69)が教え子にエールを送った。
「ここまで佐藤を成長させて下さり、また希望を認めて下さったことは本当にありがたいことです」とタイガースの育成、主砲を後押しする決断に感謝した。そのうえで「長年の希望がかなうのだから、体に気をつけて思いきり頑張ってきてほしい。今年、(ブルージェイズの)岡本選手や(ホワイトソックスの)村上選手があれだけの活躍をされた。楽しみにされている方も多いと思いますので、佐藤も期待に応えてくれれば」と望んだ。
田中元監督の教え子には、上宮(大阪)時代に指導し、広島、ドジャースなどで活躍した黒田博樹氏(51)がいる。黒田氏は上宮時代はエースではなかったが、専大で力を伸ばしてチームを背負う立場になり、広島やドジャース、ヤンキースでも大黒柱になった。佐藤も仁川学院(兵庫)時代、強豪がひしめく県で甲子園にはたどり着けず、目立った実績は残せなかった。だが近大ですぐに田中元監督の目に止まり、長距離打者として成長していった。
「黒田がメジャーに行くときも思いましたが、彼らの活躍は高校球児の希望になっていると思います。高校時代に大きな実績を残せなくても、自分を信じて努力を重ねていけば大きく道は開けると思ってもらえると思います」と、あとに続く選手への影響の大きさに思いをはせた。田中元監督の眼力、育成力を含めた近大の環境がダイヤモンドの原石をドラフト1位に押し上げ、阪神タイガースが26年の三冠王を生み出した。「幸運な出会いを引き寄せる、それも佐藤の運の強さだと思います」と、恩師は明るい未来を信じて教え子の背中を押した。【堀まどか】