【阪神】佐藤輝明のポスティング移籍なぜ容認?「難しい決断」も嶌村本部長が挙げた二つの根拠

阪神佐藤輝明のポスティング移籍容認を発表する嶌村聡球団本部長(撮影・前田充)

海外FAとは異なり、ポスティング移籍は球団が決める権利を持つ。球団が認めるのは4人目だが、野手では初めて。阪神嶌村聡球団本部長(S59)が容認に至った理由を明かした。

「球団にとっても、非常に重く、かなり難しい決断であったということをお伝えさせていただきたい。だから賛否両論あると思いますが、総合的判断を下したということでございます」

球団はこれまで、大きな戦力ダウンになることも踏まえて認めない方針だっが、なぜ今オフ、挑戦を後押しすることを決めたのか。二つの根拠を挙げた。

「皆様方に後押ししてもらえる状況、環境になったかどうか、これがポイントだと考えておりました。それがこの6年間、特に今年を踏まえて、ある一定の水準にまで届いたと捉えました」

佐藤が20年ドラフト1位で入団してからの6年間でリーグ優勝3度、すべてAクラス。今春のWBC日本代表に選ばれるなど、球団の枠を越えてプロ野球の顔に成長した。

そしてもう一つ。

「前と比べて、かなりの日本人選手がメジャーで活躍する、そして挑戦する。そして、国内外を問わず、他球団に移籍するということが以前よりはハードルが低くなった。そういう時代の流れの中での総合的な決断をさせていただいた」

昨年はヤクルトの4番村上宗隆(ホワイトソックス)と巨人の4番岡本和真(ブルージェイズ)もポスティングで海を渡り、今季大活躍した。チームの主力が早期にMLBに挑戦することも近年の傾向になっている。「総合的」な理由が、佐藤の夢を後押しした。【磯綾乃】

◆佐藤輝明(さとう・てるあき)1999年(平11)3月13日生まれ、兵庫県西宮市出身。仁川学院-近大を経て、20年ドラフトで4球団1位競合の末に阪神入団。新人から3年連続20本塁打以上。25年は40本塁打、102打点の2冠でMVP。26年は39本塁打、106打点、打率3割6厘を挙げて史上9人目の三冠王に輝いた。ベストナイン1度、ゴールデングラブ賞1度。オールスター出場5度。23年アジアCS、26年WBCで侍ジャパン入り。187センチ、96キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸4億5000万円。