【ドラフト】阪神3位大経大・常深颯大「一番に報告したかった」前監督の遺影胸に活躍誓う

前監督の故・高代延博氏の遺影をとともに記者会見する大経大・常深颯太投手(撮影・寺尾博和)

<プロ野球ドラフト会議>◇22日

阪神からドラフト3位指名を受けた大経大・常深颯大投手(4年=明石商)が、恩人にプロでの活躍を誓った。日本ハム、広島でプレーし、阪神コーチも務め、25年12月に死去した前監督の故・高代延博氏の遺影を前に記者会見に臨んだ。大学で急成長した変則左腕は、その教えを胸に荒波にこぎだす。

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常深の晴れがましい記者会見の席に、一枚の遺影が大事そうに置かれた。前大経大監督で、昨年12月に他界した元阪神コーチの高代さんが、ちょっぴり笑みをたたえている写真だった。

「ほっとしたというか、こんなに早く声がかかるとは思わなかったです。高代さんには一番に報告したかった。人として、社会人として通用する人間になるように教えられました。ピンチのときのメンタル、けん制もです」

明石商から大経大に入学した当時は球速133キロがやっとの左腕。3人いたサウスポーの中で一番低い評価。当時ヘッドコーチだった平川隆亮監督からは1年春のリーグ戦後「今のままじゃ4年たって残ってないよ」と突き放された。

その底辺から常深は「球速を上げることも必要だけど、打者が嫌がる投手になる」と体幹を鍛え、走り込み、ボールが見づらくなるようにテイクバックを小さくしてフォームを固めた。その教え子の努力を支えたのが、高代さんだった。

得意球はスライダー、ツーシームで、カットボール、フォーク、カーブも投げる。球速は最速149キロまでアップし、リーグ戦通算18勝11敗、防御率2・19の成績を上げるまでになった。

幼少期から明石海峡に父康雄さんと出かけた釣りが趣味になった。5人兄弟の3番目。康雄さんは「うちは自由に育てましたが、自分というか、信念をもっている息子です」と誇らしげだった。

常深の姿を後方で見守ったのは高代さんの長女梶野千夏さんだ。「父は闘病中も常深君のことを『しっかりしてるやつや』と気にしていました」と涙目。常深は「これがゴールではない。40歳ぐらいまで、息の長い投手になりたいです」と天に活躍を誓った。【寺尾博和】

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