巨人の新監督に球団のレジェンドOBの松井秀喜氏(52)が就任した。現役時代の02年以来、24年ぶりに巨人のユニホームを着て指揮を執る。23日、午後3時から都内で開かれた会見の冒頭、約8分間に及ぶ「所信表明」を行った。
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2002年(平14)11月1日深夜。日付は変わり、午前1時になる前だった。電話の向こう、巨人担当キャップの声は震えていた。
「松井、メジャーです」。編集デスクだった私は、リアクションする前に電話口をふさぎ、編集局のフロア中に届くよう絶叫した。
「松井、メジャー!!」
最終版で「松井秀喜メジャー挑戦」を報じた。
直前まで、残留の可能性の方が高いと見ていた。当時の原辰徳監督だけではなく、恩師の長嶋茂雄名誉監督も巨人残留を説いていた。松井に近い関係者も「彼の性格から周囲を振り切ってまでアメリカには行けませんよ」と話していた。
深夜の絶叫から数時間後、2日午前に帝国ホテルで行われた記者会見。松井の表情は終始こわばっていた。「裏切り者と言われても仕方がない」とまで言った。晴れがましいはずの舞台は、巨人との「決別」表明の場になっていた。
あれから24年。再び巨人のユニホームに袖を通した松井から笑顔が絶えることはなかった。「ジャイアンツファミリー」という、これまで彼の口から聞いたことがないワードまで飛び出した。
この日の会見場所は帝国ホテルから車で10分ほどのホテルオークラ。長嶋茂雄さんが最も愛したホテルの1つで、松井はここで一緒にバットを振ったこともあった。「ジャイアンツ松井」のリスタートにはふさわしい場所だった。【元巨人担当・野球デスク=沢田啓太郎】