堀内恒夫氏、松井秀喜新監督にエール「長期政権で強い巨人を築いてほしい。大いに期待している」

巨人の松井秀喜新監督について話をする堀内恒夫氏(撮影・増田悦実)

巨人元監督の堀内恒夫委員長(78)は26日、都内で取材に応じ、松井秀喜氏(52)の巨人新監督就任についてコメントした。「長期政権で強い巨人を築いてほしい。大いに期待している」とエールを送った。

-松井秀喜さんの監督就任を聞いた時の、率直な受け止めをお聞かせください。

堀内氏 知らせを聞いた時は山梨にいたんだよね。知ってる人のところにいて、「松井が監督になった」って言うから「うそだろ」って言ったの。松井がこんな時期にやるわけないじゃない、やるならもっと早いか遅いかだと思ったから。でも「いや、松井だったらこれまで時間がかかったな」という風に僕は想像したんだよね。本当だったらドラフトの前に監督を決めなきゃいけない。もめてたのか、返事を渋ってたのか知らんけど、少し時間がかかったかなという気はしたね。

-巨人だけでなく、プロ野球界全体にとっても明るいニュースかと思いますが。

堀内氏 本人にしては大変だと思うよ。監督をやること自体も大変だし、今の巨人はあんまりいい状態じゃないでしょう。そういう時にやるのは大変だと思うけど、でもやらなきゃいけない人間だから。俺たち年寄りはそう言うけれど、本人は腹をくくってやるんだから頑張ってほしいですよ。

-来年以降の松井ジャイアンツにどういう期待をされていますか?

堀内氏 野球ファン全員が期待してると思うんだ。でもね、そんなに肩肘張らずに、松井秀喜の野球をやればいいんだよ。長嶋(茂雄)さんには長嶋さんの野球があった。でも松井には松井の野球があるわけだから、それを貫いてほしいですね。どうやってくれるかを見るのが楽しみだし、僕は長期政権になると思うし、ならなきゃいけない。みんな応援すると思いますよ。

-どのような野球をやると思うか

堀内氏 人づてに聞いたんだが、「4番バッターを取るか、エースピッチャーを取るか」という話になって、彼はピッチャーだって言ったらしいんだよね。あれだけのバッターなのに、長嶋さんもそうだったけど、やっぱり守りというかピッチャーを中心に据えようとしている。今は4番バッターが欲しい状況なのにピッチャーと言った。監督就任前の話なので変わるかもしれないけれど。そういう話を聞いて、「あぁ、地に足をつけた野球をやりたいんだな」と思いましたね。

-巨人軍の監督という重圧についてはいかがですか?

堀内氏 巨人の監督は特別というか、マスコミの球団だから色々ありますよ。勝てなきゃたたかれるし、それはしょうがない。松井も分かってると思います。監督を引き受ける時にはそれなりの覚悟ができているわけだから。松井の就任会見の受け答えを聞いてると、すごく落ち着いているでしょう。満を持してというか、相当の覚悟があってやってる。52歳くらいで、あれだけの受け答えはなかなかできないですよ。しっかり自分の考えを持ってるし、日米で、ヤンキースでも勉強してきただろうから大いに期待してますよ。

やっぱり松井くらいの若い監督がなって、長期政権でやらないとダメ。2年や3年でチームなんてできないんだから、長いスパンで見てあげてほしい。松井も焦る必要はないです。3年契約らしいから、3年間で自分のチームを作っていけばいい。周りは「来年すぐ勝ってほしい」と思うだろうけど、みんなでゆっくり見てやってほしいね。そしたら松井のいいところが出てくるんじゃないかな。

昔、彼が入ってきた時、俺が投げるフォームを教えたらライトに放っちゃってね(笑)。でもライトから良いボールを投げるようになった。ヤンキースでもバッティングピッチャーをやってたらしいけど、変化球がすごくてどうしようもなかったってね。そんな子が今監督になるんだから時代も変わったと思うけれど、僕らは全面的に応援します。

-松井新監督は記者会見で「V9以降、巨人に黄金期が来たという思いはない」と発言されていました

堀内氏 巨人はね、他球団の2連覇や3連覇とは違って、V9は強すぎたからね。ただ、V9はどちらかというとドラフト前の自由競争の時代の選手たちで、ドラフト以降の選手は僕と高田(繁)さんくらいだった。今のドラフト制はチームの戦力を均衡させる仕組みだから、連続して勝ち続けるのは難しい。でもそれを理想として、松井がそこへ持っていきたいという夢であり現実にしてほしいよね。僕らは強い巨人しか知らないから、“強い巨人”であってほしいというのは常に求めていること。そのために松井が来てくれたのは大歓迎ですよ。