沢村賞選考委員会は、全会一致で阪神高橋遥人投手(30)を選出した。選考基準のクリア項目が多い投手として高橋、阪神村上、ヤクルト山野の3人に候補が絞られた。選考委員長の堀内恒夫氏(78)は「勝ち星、防御率、勝率が大きなウエートを占めた。4人とも高橋がいいのではとなった」と説明した。
今季高橋は23試合に登板し16勝3敗、勝率8割4分2厘で、勝利数、勝率ともに両リーグトップ。防御率もリーグ2位の1.87と質の高い成績を残した。分業制が進む現代野球において、投球回数が159回(基準180回)、完投数が5(同8)と選考基準に満たなかった点についても言及した。堀内委員長は「イニング数だけで評価するのではなく、16勝を挙げる効率の高さや、13個の貯金(勝ち越し数)をつくる投手はなかなかいない」と評価した。
山田委員も「オールスターまでの快投を含め文句なしの投球内容だった」と絶賛した。左ひじのトミー・ジョン手術を乗り越え、初めて年間を通してローテーションを守り抜き優勝に貢献。「困難を乗り越えての受賞は立派」とたたえた。
高橋は5完投中4完封と圧倒的な完投能力を示した。堀内委員長は「これだけの結果を出してくれたことは喜ばしい。誰もが納得する受賞だ」と締めくくった。【鳥谷越直子】
◆沢村賞選考委員(敬称略、就任順) 平松政次、堀内恒夫、山田久志、斎藤雅樹