<日本シリーズ:ソフトバンク4-2DeNA>◇第4戦◇28日◇みずほペイペイドーム
ソフトバンクが2年連続日本一を決めた。「SMBC日本シリーズ2026」第4戦(みずほペイペイドーム)でDeNAに逆転勝ち。2年前の日本シリーズで同じセ3位から下克上を許した相手に4連勝スイープで最高のリベンジだ。ポストシーズンは無傷の7連勝で日本シリーズは昨年第2戦から8連勝。リーグ優勝3度、日本一は2度目だが地元福岡での胴上げは初めてだった。小久保裕紀監督(S55)は「やっと達成できた」と万感。ユニホームが新調される来季はV4と3年連続日本一を目指す。
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ドームの天井に向かってソフトバンク小久保監督が9度、宙を舞った。「ずっと目標にしていたみずほペイペイドームでの胴上げを3年目でやっと達成できました。常にこの天井を見ながらの胴上げをイメージしていたので、イメージそのままです」。監督就任後、3度のリーグ優勝3度と昨年の日本一の胴上げは、全て敵地だった。5度目にして、ついに福岡で歓喜を迎えた喜びは格別だった。
「どっちに転ぶか分からない試合の連続で、本当に疲れました。4勝0敗で決められて、本当に感無量です」。2年前に下克上を許したセ3位のDeNAとの再戦。味わった屈辱を4戦全勝スイープと言う最高の形でお返しした。先制されても動じず、第1戦を延長で競り勝つとその後3試合すべて逆転勝ち。シーズン同様に球際の強さ、勝負強さとと隙のない王者の野球を見せつける完勝だった。
2点を追う4回、目の前で申告敬遠された山本祐大捕手(28)が右翼線へ同点の2点三塁打。勝負を挑まれた古巣へ強烈な恩返しを決めてムードを一変させた。指揮官は「あそこで打つのは簡単ではない。あれで一気に流れがきた」とうなる分岐点だった。続くチーム最年長、柳田悠岐外野手(38)も負けてはいない。相手守備は一、二塁間に3選手が守る右寄りの大胆シフト。今シリーズで何度もハマったが、逆を突く遊撃方向にライナーを飛ばす決勝適時打を決めた。
2年前はDeNAに2連勝後に4連敗。リリーフ陣が崩壊し、打線も沈黙した。小久保監督は「敗戦の責任は全部僕にある」と悔しさを背負い込んだ。今回も貯金42の1位と貯金2の3位という全く同じ数字でのマッチアップ。開幕前日には「どうしても悔しい思いが蘇ってくる」と明かしたが、2度同じ相手に負ける選択肢全くはなかった。
常勝時代を築いたユニホームの有終を飾った。「SoftBank」と「HAWKS」を2列で胸に刻む大胆なデザイン。帽子やスパイクの変更はあっても、ダイエーからソフトバンクに変わった05年から受け継いできたメインデザインは変えなかった。その戦闘服が来季から新調され、11月下旬にお披露目される。
小久保監督のお気に入りは、ホーム用の袖にあるレボリューションイエローの2本線だった。「坂本龍馬をモチーフにしたオーナーの思いが入っている」。孫正義オーナー(S69)が強く影響を受け、尊敬する龍馬が率いる「海援隊」の隊旗のデザインだ。イベントユニホームで様々な色違いが出たが、球界の盟主巨人を意識してオレンジだけは使わなかった。そして今季、常勝のうちにユニホームを替える球団方針が決まった。
22年間着用し、9度のリーグVと10度の日本一、交流戦も9度制した。今回はCSから7戦全勝、日本シリーズは昨年から8連勝で日本一という最高の形でハッピーエンドを迎えた。歴史的ウイニングボールは孫オーナーに手渡した。
小久保監督は「少し余韻に浸って、また来年にスタートしたい」と力強く宣言した。S27年は新生ホークス元年。小久保監督が4軍まである大所帯を率いてリーグ4連覇、3年連続日本一へと導く。【石橋隆雄】