【解説】楽天が巨人甲斐拓也を獲得 純粋な戦力だけでなく経験の浅い捕手らの「先生役」でも期待

楽天にトレード移籍が発表され囲み取材に応じる甲斐拓也(撮影・垰建太)

巨人甲斐拓也捕手(33)が金銭トレードで楽天に移籍することになった。両球団から30日、発表された。11月3日に仙台市内で入団会見を行う。

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常勝軍団ソフトバンクで扇の要を長く担った甲斐の加入は、楽天に大きな影響をもたらしそうだ。今季は58勝84敗1分けの借金26と低迷し、8年ぶりの最下位に沈んだ。5位ロッテにも6ゲーム差をつけられる屈辱的なシーズン。ある選手は「負けに慣れることが怖い」と危機感を口にしていたが、甲斐が楽天に勝者のメンタリティーを注入していく。

24年オフにFA移籍した巨人では苦しんだものの、ソフトバンクでは3度のリーグ優勝と4度の日本一を経験。ベストナインを3度、ゴールデングラブ賞は7度獲得している実力者だ。

今季の楽天は失点数555、防御率3・63はともにリーグ4位で、来季、勝ち試合を増やすためにはディフェンス面の強化が不可欠だった。リードはもちろん、「甲斐キャノン」として恐れられる強肩が抑止力となって相手チームの盗塁企図を減らせれば、おのずと得点圏に走者を背負うケースが少なくなる。

懸念されていた捕手事情を解決する切り札となる。今季、チームトップの100試合に出場した太田光捕手(30)が国内FA権を行使することを明言。豪快な打撃が武器のYG安田捕手(26)は一塁に加え、三塁に挑戦するなど来季は内野に比重を置いてプレーすることが予想される。今オフには1軍で実績がある伊藤光捕手(37)、石原彪捕手(27)が戦力外となり、頭数自体も足りない状況ではあった。

22日のドラフト会議では即戦力として1位で青学大・渡部海捕手(22)、4位で東芝・萩原義輝捕手(25)を指名したが、プロの舞台ですぐに活躍できるかは未知数な部分がある。そのため、正捕手候補になりえるベテランの存在はチームに必要なピースだった。

人望も厚い。シーズンオフに行う地元大分での自主トレには他球団の若手捕手たちがこぞって参加。面倒見のいい兄貴分だ。楽天投手陣は岸孝之投手(41)、前田健太投手(38)を除くと若手が多い。純粋な戦力としてだけでなく、経験の浅い捕手、投手の「先生役」という面でも大きな期待がかかる。【山田愛斗】

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