新任の日本ハム西岡剛野手総合コーチ(42)が10月31日、エスコンフィールドで行っている秋季キャンプ2日目から合流。守備練習では精力的にノックを打ち、練習後には新庄剛志監督(54)とコーチ就任会見に臨んだ。会見の主な一問一答は次の通り。
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-指導初日を振り返って
西岡 皆さんの知ってる通り、去年、千葉ロッテマリーンズという球団で日本ハムファイターズを倒すために一生懸命シーズン通してやってきましたが、本当に戦いづらいチーム。なぜこのチームが、新庄監督、ボスのもと、5年目でなんでこんだけのチームを作り上げられたのかというところにすごく興味が僕はありました。今日が初日でしたが、もう体バッキバキですね。
-長年来、新庄監督のビジョンにあった人事
新庄 元々はYouTubeに出た時に「あ、一緒にやりたいな」って。でもそこまで僕が監督をやってると思ってないから、5年もね。自分が一番びっくりしてるんだけど、あの西岡剛という男の人生、道のりをずーっと見てたんですよ。一番感動したのは、千葉ロッテのボール拾い。
西岡 キャンプのバイトですね。
新庄 そう、参加してたの。これをできる人間はなかなかいない。ロッテでチームを引っ張ってた選手がですよ。そっからもう、魅力を感じて。で、一緒にYouTubeに出た時に「いつか一緒にやろう」と。「ロッテに1年だけ行けと。その次の年は俺が引っこ抜くから」っていう気持ちで、ずっと見てて。最終的な決め手はエスコンで試合が終わった後に僕がLINEしたんですよ。0時15分ぐらいかな。そうしたら「今帰ってきました」と。「何してたの?」「いや、今まで選手にバッティングさせてました」と。まじか。ここまで寄り添えるコーチ、人間はいないなというところで、来年、来てもらおうと。最終的に決まったのが千葉の球場か。最終戦か。僕が呼んで。わざとベンチ前で(笑い)
西岡 僕はホームグラウンドだった、ZOZOマリンで。で、僕らは(練習が)早く終わって、その次、ファイターズの皆さんが練習する時に球場の「ベンチ前に出てこい」と。僕もまだロッテと契約していて、いろんな方が見てるので「ボス、大丈夫ですか?」と聞いたら「関係あるか、出てこい!」って…。30分ぐらい話しましたね。
新庄 そうね、そうね。その時にもう、こっちに来いということは伝えました。
-野手総合コーチ。どこに注力を
西岡 打撃に関してはパ・リーグでもナンバーワンに近い形になってきてると思ってまして。数字だけ見ると、やっぱりエラーの数ですよね。全体で88個ですか。今日、選手を全員集めて、来年は89個まで行こうということは伝えたので…ボス、すいません、今年より1個増えてしまいます。
新庄 オッケー!
西岡 でも、選手はそこでちょっと笑ってくれたんで(笑い)。守備の面、ディフェンスですよね。本当にちょっとした一つのミスで、一気に流れが相手チームに行ってしまうという。それがもう野球の怖さでもあると思うので、シーズン中、少しでも言い続けていく、もう嫌なことでも言い続けていく。選手たちも意識しながら1年間戦うと、やっぱしんどいんですよね。どっか疲れてしまって、本当だったらできることなのに、できなくなったりする場面もあると思うので、そういうところをサポートするのが僕たちコーチの仕事かなと。全力で1年間やりたいなと思います。
-指導スタイルは
西岡 僕もコーチとしてまだ2年目で、まだまだ逆に成長段階。ボスから評価していただいたのはありがたいんですが、ここまで築き上げてきたファイターズの育成システムなり、ボスの野球観、選手たちがどう感じてるかを、まずは僕が理解して、そこからですね。そこから、プラスになるかもというものは付け足していきたい。
新庄 まずは1人1人の性格をわからないことには指導しづらいんで。その辺は、(選手の)動かし方っていうのはものすごくうまいと思うから。
-王者ソフトバンクの厚い壁を突破するために大事なこと
西岡 パ・リーグ全体でソフトバンクを引きずり落とそうじゃないかと。そこでトップに行けるのは、ファイターズだろうと思っていた。そしたら、開幕からソフトバンクに負ける負ける負ける…。
新庄 何しとんねん!と思ったもん。
西岡 僕も何をしてんだと思って。まさかこうやってファイターズのユニホームを着て、僕たちが揃うということは、僕も思ってなかったことなので。お世話になった千葉ロッテマリーンズの球団の方にも背中を押していただいて「新庄監督の野球観、野球スタイルを勉強してきてください」という風に言っていただいて。僕も学びながら、そしてファイターズの選手のために1発頑張りたいなと。絶対優勝はしたいですね。
-新庄監督が期待していることは
新庄 あのね、5月ぐらいかな、LINEのやり取りをした時に、僕が「(ロッテの)西川くんと小川くんと山口くんと高部くん。これは成長させないかんよ」っていうことは伝えていて。で、今年38本ホームラン打った山口くん、(本塁打王のソフトバンク)栗原くんが628打席で山口くん447打席。でプラス181打席立っていたら、間違いなく3本打ってたと思うんですよ、ホームラン。ホームラン王。あれだけ変わったのは、西岡コーチのおかげだと思うんで。うちで言ったら有薗くん、野村くん、万波くん。35発ぐらい打たせてくれたら嬉しいなと思いますね。
-ロッテから見て指導したら伸びると思った選手は
西岡 いや、もう全員ですよ。いや、本当に。可能性は全員持ってますよ。柴田くん。なんですか、あの子は。クライマックスからいきなり出てきて。有薗くんもそうだし。本当に可能性大です。誰が、とかはないです。コーチングって色々あると思うんですけど、持ってるポテンシャルを試合で少しでも出せるように、少しでも最大限出せるように、僕らは背中を押す、サポートするだけだと思う。そこは1人1人の性格を見ながら話しかけ方も変わってくるだろうし、まずは選手1人1人とコミュニケーションを取ること。それが一番ですね。
-西岡コーチにとってどういう旅にしたい
西岡 僕自身も将来高い目標を持っていて。正直、日本ハムファイターズが優勝する時代もありましたけど、あまり強いなと思ったチームではなかったです、僕らロッテから見たら。今ボスが監督になられた1年目から出ている選手たち。もし、ボスじゃなかったら1.5軍ぐらいの選手で終わってる可能性もあっただろうなと思う選手もいてると思ってまして。それを1軍の選手まで持ち上げてくれる。(新庄監督も)多分、2年か3年ぐらいで辞める予定だったと思うんですけど、6年までやるってことは、選手たちが思った以上に成長して、そして本当に優勝を目指せるんだっていうところまで持ってきたボスの感覚を僕は盗んで、申し訳ないですけど、ロッテに持って帰らせていただきます。新庄監督の野球を間近で、自分の目で見て過ごしたいなというのが一番です。
-西岡コーチはどんなピースに
新庄 固定して使ってほしいと思わせる選手を作ってほしい。最低でも500打席ぐらい。まあまあまあ、現時点で描いてる選手がいると思うんですけど、あとはシーズン中にスタメンのオーダーも3、40試合は決めてもらいたいと思うし、なんなら監督もさせたいぐらいなんで。でも、そうすると一塁コーチがいなくなるんで、僕が一塁コーチに立とうかな(笑い)
-今日の練習でもかなり守備練習に時間を割いた。改善点はどこにある
西岡 いやもうメンタルだと思いますね。だから今日みんなの前で話したんですけど、今年88個だと。来年は89個していいんだぞと。内野手だと水野くん、大塚くん、あと山県くん。この辺が主力になって出てこないと。エラー数を減らすというより、常に攻めたプレー、常に次のプレーを何個も頭の中で想像できているか、想像力をどれだけ増やせるかというところを考えてもらいながら、野球のIQを高めたいなとは思いますね。
-来季どうプロ野球を盛り上げる
西岡 盛り上げる。もうそれしかないです。野球はエンタメですから。ファイターズの選手が勝っても負けても、楽しみながらやっているから、それを見てファンが、推しの選手が増えて、グッズも売り上げが上がって、全てに相乗効果が生まれる。今回、勉強しに来た一つでもあります。
◆西岡剛(にしおか・つよし)1984年(昭59)7月27日生まれ、大阪府出身。大阪桐蔭から02年ドラフト1巡目でロッテ入団。05、06年盗塁王。10年首位打者と最多安打。10年オフにポスティングシステムでツインズに移籍。13年に阪神で日本球界に復帰し、18年オフに戦力外。退団後はBC栃木、九州アジアL北九州でプレー。今季はロッテの1軍チーフ打撃兼走塁コーチを務めた。ベストナイン4度、ゴールデングラブ賞3度。06年WBC、08年北京五輪で日本代表入り。182センチ、81キロ。右投げ両打ち。