<広島3-6オリックス>◇3日◇マツダスタジアム

 ついにセ・リーグ記録まで塗り替えた。広島が、5月26日の西武戦(マツダ)の5回から続けていた連続イニング無得点が、オリックス戦の6回までで50回に伸び、96年にヤクルトが記録した49回を15年ぶりに更新した。野村謙二郎監督(44)は、不名誉な記録を「野球は技術だけじゃないとあらためて感じた。今まで打っていた選手が一斉に打てなくなってしまう。メンタル面が大きい」と、ため息まじりで振り返った。

 チャンスは山ほどあった。最大の好機は2回の無死満塁だ。オリックス中山が2つの四球と捕手伊藤の打撃妨害という相手にもらった大チャンス。だが、7番山本が浅い中飛で三塁走者はかえれず、8番石原は中途半端なスイングで空振り三振。9番バリントンは見送り三振に倒れた。野村監督も「負けてるときはかみ合わない。あそこでパスボールが2つくらい出ないかと思ったくらい」と天を仰いだ。

 その後も、4回無死一塁と5回1死一、二塁は併殺打で逃し、6回1死二、三塁も後続が犠飛も打てず記録を更新。直後の7回1死一塁から東出が適時二塁打を放ち、ようやく止めた。

 記録を止めたことで呪縛は解けたかとの問いに、野村監督は「解けていない。勝って結果を残さないと。これも試練と思って頑張るしかない」と声を絞り出した。これで7連敗。次は黒星を止めなければならない。【高垣誠】