来年は成績を上げてリベンジだ!広島堂林翔太内野手(21)が20日、マツダスタジアム内の「堂林翔太150三振写真展」を観覧した。複雑な表情を見せながらも、来季は打点と打率を上げていく決意を見せた。球団ワーストとなった150三振を減らし、好成績につなげていく覚悟だ。

 素直に笑えなかった。マツダスタジアム内で、150三振を記録した自身の写真展を観覧した堂林は、さすがに複雑な表情。「振ってきた結果なので、あらためて三振が多いと思った。手応えのない三振もあったし、内容のある三振もあった」。写し出された三振のそれぞれを振り返った。

 今季、チームで唯一144試合全試合に出場した。スタメンから外れたのも、1試合のみ。チーム最多となる14本塁打を記録した。一方でふがいない数字も残した。球団ワーストとなる150三振、両リーグワーストとなる得点圏打率1割9分2厘。失策数は29を数えた。

 「三振は少なければ、少ない方がいい。当てる確率が増えれば数字も上がってくる」。秋季日南キャンプでは、新井打撃コーチから「外角低めを反対方向へ低く打つ」ことを学んだ。18日WBC強化試合のキューバ戦(札幌ドーム)では、代打で中越えの三塁打を放ち代表鮮烈デビューしたばかりだ。来季への土台ができあがりつつある。

 目標は打率と打点の数字を上げることだ。「本塁打は減ってもいい。もっとヒットを打てるようにしたい」。本塁打への力みを解消した分を、そのまま勝負強さにつなげる。「得点圏打率が上がれば打点も増える。そこにこだわりたい」。勝負強い打者としてファンを魅了するつもりだ。

 もちろん、来季はこんな展示はゴメンだ。「見返してやろうという気持ちはある。来年は悪い展示でなく、いい方に優勝をプラスして、そういう展示にしたい」。成長した姿を、写真を通じて残すつもりだ。【中牟田康】

 ▼堂林のシーズン150三振は今季12球団最多。04年シーツの139三振を抑え、球団最多記録も更新した。プロ野球史上19位タイ(最多は93年近鉄ブライアント204三振)セ・リーグ史上9位タイ(最多は04年ヤクルト岩村173三振)にランクイン。3.7打席に1三振というハイペースで量産した。