筒香今日も期待 菅野先発/豪州戦の侍予想スタメン

お立ち台で石川(右)をたたえる松田(撮影・河野匠)

 侍ジャパンは第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2戦目、オーストラリアときょう8日、午後7時から東京ドームで戦う。7日は初戦となるキューバ戦に臨み、筒香嘉智外野手(25)が1回に先制タイムリー、さらに7回2死一塁からは右中間スタンドへ2ランを放つなど、11-6で勝利した。

 侍ジャパンのオーストラリア戦予想スタメンは以下の通り。

◆1番(指)山田哲人(ヤクルト)

 初戦キューバ戦は6打数1安打1打点。幻の1発が打線爆発の導火線となった。同点で迎えた4回2死二塁で山田が勝ち越しの適時二塁打。スタンドに入る2ランかと思われたが、観客が打球をキャッチし、リプレー検証の末に二塁打となった。それでも打線は動揺することなく、続く5回に打者一巡の猛攻で5得点を挙げ、流れをつかんだ。

◆2番(二)菊池涼介(広島)

 初戦キューバ戦は4打数2安打1打点。1回の守備で、3番セペダの一、二塁間への強烈なゴロに反応し、スライディングキャッチ。体勢を崩しながら素早く二塁に転送し、併殺打に打ち取った。「止めにいこうと思ったら入ってくれたので、坂本さんを信じて投げました。異様と言えば異様な雰囲気だったけど、自分のプレーが出来て力が抜けた」

◆3番(中)青木宣親(アストロズ)

 初戦キューバ戦は4打数1安打。1回2死から甘く入った変化球を見逃さず、左翼フェンス直撃の二塁打。好機をつくると、続く筒香の右前適時打で先制のホームを踏んだ。「自分が出て筒香がかえしてくれてよかった」。守備では2度の好捕でピンチを救った。3回1死三塁ではフェンス際への打球をジャンピングキャッチ。4回1死からも後方への打球を走りながら捕球した。「必死だった。とにかくグラブに入ってほしくて、入れと思って追った」

◆4番(左)筒香嘉智(DeNA)

 初戦キューバ戦は4打数2安打3打点1本塁打。1回に先制タイムリーを放った。さらに7回2死一塁からは右中間スタンドへ2ランを放り込んだ。貴重な1発に「手応えはなかった。何で入ったのか分からない。でも、勝ったことが一番。形ではなく結果が全て。調子がいい、悪いは関係ない」

◆5番(一)中田翔(日本ハム)

 初戦キューバ戦は3打数無安打。盗塁を決めた。四球で出塁した5回1死一塁の場面で「モーションが大きかった。『行けたら行け』で」。したたかに相手バッテリーを洞察し、大量得点につなげた。

◆6番(遊)坂本勇人(巨人)

 初戦キューバ戦は4打数2安打1打点。5回1死一塁で、一塁走者の中田が二盗に成功。「翔が走ったので、絶対にかえしてやろうとの思いで打席に入りました」と左適時二塁打。一挙5得点の口火を切り、8回は先頭で二塁打も放って4打数2安打1打点と、初戦勝利に貢献した。

◆7番(右)鈴木誠也(広島)

 初戦キューバ戦は3打数無安打。「みんなが打ってくれた。後は僕が打てば勢いもつく。雰囲気もつかめたし、プラスにとらえてしっかり打っていきたい」

◆8番(三)松田宣浩(ソフトバンク)

 初戦キューバ戦は5打数4安打4打点。2点リードで迎えた5回1死一、二塁のチャンスで甘いカーブを捉え、リードを5点に広げる左越え3ラン。左翼席の野球少年を救う1発でもあった。4回、山田の左翼への本塁打かという当たりを少年がグラブでキャッチ。判定が二塁打とされると、周囲からのヤジでしょんぼりしていた。「そういうのもいろいろあるのがこの大会。実際、独特の雰囲気だった」。初回の自らの失策とともに、少年の“ミス”もひと振りで帳消しにした。

◆9番(捕)小林誠司(巨人)

 初戦キューバ戦は3打数2安打1打点。必死に食らいついた。2回1死一塁で犠打を試みて2度失敗するも、追い込まれてからの中前打で帳消しにした。5回には三塁内野安打が相手の失策も誘ってチャンスメークした。8回には犠飛も放ち、3打数2安打1打点。「緊張しました。反省が多い試合でした。勝てたことだけが収穫です」

◆先発投手 菅野智之(巨人)

 キューバ戦勝利を見届け「勝ったことが一番大きい。相手もあるがまずは自分。ストライク先行でいきたい」と気合が入った。主軸にプルヒッターが並ぶ打線については「しっかりバットを振れているなというイメージがある」

◇対戦相手:オーストラリア 前回大会にも出場し2016年にMLB53試合に登板したヘンドリクス投手(アスレチックス)、ソーポルド投手(タイガース)、モイラン投手(前ロイヤルズ)といった、MLBで活躍する投手陣を持つ。野手ではヤクルトでプレーしたデニング外野手、2014年に楽天に在籍していたブラックリー投手ら、日本の野球を知るメンバーも参加している。予選大会を3戦全勝した勢いのままに、本戦を戦いぬく事が出来るか。