WBAバンタム級王者増田陸「真の王者はどちらか、戦って決めたい」休養王者堤聖也にメッセージ

ベルトを肩にかけ写真に納まるWBA世界バンタム級王座獲得の増田陸(撮影・河田真司)

プロボクシングWBA世界バンタム級王者増田陸(28=帝拳)が王座獲得から一夜明けた21日、東京・新宿区の所属ジムで会見に臨んだ。20日、東京・両国国技館で比嘉大吾(30=志成)との同級王座決定戦に臨み、2-1の判定勝利。プロ12戦目での初挑戦で世界ベルト獲得に成功した。増田は「無事に勝ったことに、ほっとしている。このベルトにふさわしいようなボクシングを目指し、精進したいと思う。勝つことが1番。これからも勝ち続けたいと思っている」と決意を新たにした。

比嘉との激闘で両目上カットし、左目上を4針、右目上を6針ほど縫合したという。「そんなに深い傷ではないので、たいしたケガではない」とはいいつつも、しっかりとオフ期間を設定する意向。増田は「12回フルラウンドを戦って疲労もある。この(両目上カット)傷も治して、しっかりと心身ともにリセットしてから集中して練習に取り組みたい」と説明。地元広島に帰郷したり、趣味の登山に出掛ける意欲を示した。

WBA同級にはスーパー王者に、世界3階級制覇王者ジェシー・ロドリゲス(26=米国)、休養王者に堤聖也(30=角海老宝石)がいる。23年8月、当時日本王者だった堤に判定負けしており「リベンジではなくリマッチがしたい」と希望していた。あらためて増田は「WBAのベルトはここにあるが、さかのぼるともともと井上拓真選手から堤選手がベルトを取り、防衛戦を2つクリアして休養王者になったと思う。そういった経緯を含め、自分の中で堤選手がチャンピオンという認識がある。そこに挑戦して勝って、クリアすることでこのベルトの価値、真正性が高くなるのかなと思っている」と口にした。

いずれベルトを統一しなければならない状況だ。増田は堤に向け「真のチャンピオンがどちらか、戦って決めたいと思っている」とメッセージを送った。堤戦でプロ初黒星を喫してから約2年11カ月。大和心トレーナー(50)とのコンビで成長できた手応えはある。増田は「根性に頼ってボクシングしていた当時から今は割と頭を使ってボクシングできている。そういった駆け引きだったり作戦、戦術、細かいボクシングスキルも身に着いているところもあると思う。そのへんで勝負したいと思う」と強調した。

同門の大先輩で、12度の防衛を誇った元WBC世界同級王者山中慎介氏の愛称を引き継ぎ「神の左の継承者」と言われる存在。増田は「自分の中では1つの試合のパフォーマンスで自分のめざしているボクシングを体現したい気持ちが強い。自分も納得し、お客さんも喜んでくれて、歴史に残る試合がしたい」と言葉に力を込めていた。