プロボクシング元IBF世界バンタム級王者で同スーパーバンタム級1位の西田凌佑(29=六島)が世界2階級制覇を狙う。
9月27日、トヨタアリーナ東京で同級2位のサム・グッドマン(27=オーストラリア)と同級暫定王座決定戦に臨むことが3日、都内で発表された。王座獲得に成功すれば、バンタム級時代に統一戦で敗れた元WBC、IBF世界バンタム級王者の中谷潤人(M・T)とのリベンジマッチが一気に現実味を帯びそうだ。
今回の暫定王座決定戦は、同級世界4団体統一王者の井上尚弥(33=大橋)の防衛戦が来年以降となることを考慮し、IBFが6月の年次総会で開催を決め、西田とグッドマンに対戦指令を出した。両陣営の交渉が合意しなかったため、6月14日に興行権が入札となり、西田陣営が61万ドル(約9150万円)で落札していた。
会見で西田は「このタイトルを取れば、王者(井上)が返上すれば正規になるし、返上しなくても王者と戦えるチャンスがある。絶対取りたい」と明言した。
もっとも井上は来年、ビッグマッチを計画しており、それが同級最後の一戦になることが濃厚で、西田が正規王者に昇格する可能性が高い。そうなると浮上するのが一足早くバンタム級王座を返上してスーパーバンタム級で井上に挑戦(判定負け)した中谷との再戦。「中谷選手にリベンジしたいという気持ちもある」と、西田もはっきりと中谷の名前を口にした。
西田は24年5月にエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に判定勝ちを収めて、IBF世界バンタム級王座を獲得。初防衛後の25年6月、当時のWBC世界同級王者中谷潤人(M・T)との王座統一戦に臨んだが、3回に右肩を脱臼し、6回終了後に棄権してTKOで敗れていた。今回はその統一戦を配信した「Amazon プライムビデオ」の興行への出場を強く望んだ。「前回負けて、次は勝った姿を見せたいという気持ちもあるし、このような大きな舞台はすごくモチベーションある」と理由を明かした。
グッドマンは井上の4団体統一王座に挑戦する予定だったが、2度にわたる自らの負傷で辞退した過去がある。昨年8月には1階級上のフェザー級でWBA王者ニック・ボール(英国)に挑戦して判定負け。その後、再びスーパーバンタム級に戻して2連勝中。
「グッドマンはバランスがよくてどの距離でも戦える。気持ちが強いイメージなので自分も負けないようにしたい。試合ではどの距離でも自分が上回れるように練習している。チャンスがあれば倒したいという強い気持ちで臨みたい。勝てば、いろいろな試合ができる。絶対にこの試合を落とせない」。西田は強敵の実力を認めながらも、勝利への自信をにじませた。
同興行ではWBC世界バンタム級王者の井上拓真(30=大橋)と同級1位の那須川天心(27=帝拳)の再戦がメインイベント。21年ボクシング世界選手権で日本人初の金メダルを獲得したWBC世界スーパーフライ級1位坪井智也(30=帝拳)が同級2位リカルド・マラジカ(27=南アフリカ)との同級王座決定戦に臨むことも同日、発表された。トリプル世界戦として開催される。【首藤正徳】