21年ボクシング世界選手権で日本人初の金メダルを獲得したWBC世界スーパーフライ級1位坪井智也(30=帝拳)が国内最速タイのプロ5戦目での世界奪取を狙う。9月27日、トヨタアリーナ東京で同級2位リカルド・マラジカ(27=南アフリカ)との同級王座決定戦に臨むと3日、発表された。同日には東京ドームホテルでカード発表会見に臨んだ。
王座獲得となれば、元世界4階級制覇王者田中恒成と並ぶ世界王座獲得の最速記録となる。それでも坪井は「記録には本当にこだわりがない。この試合をしっかりと勝って世界ベルトを取れれば、より強い選手と試合ができると思うとうれしい。しっかりとこのベルトを取ることを念頭に頑張っていきたい。当日は圧倒的に勝ってしっかりとベルトを取りたい」と抱負を口にした。世界選手権金メダリストがプロ世界王者となれば日本初となる。指導する田中繊大トレーナーも「アマチュアで世界選手権を取っているが取るのはすごく難しい。取っていることで完成されていると言っていい。彼のやりたいボクシングを手伝っているだけだなので。彼は最初から強い」と太鼓判を押した。
25年3月、ボーンルエン(タイ)戦で2回TKO勝利デビューした坪井は2戦目でWBOアジア・パシフィック・バンタム級王座を獲得。世界ランキング入りを果たし、3戦目には当時のWBC世界同級1位カルロス・クアドラス(メキシコ)に8回TKO勝ち。WBC同級1位となった。今年4月、元世界2階級制覇王者ペドロ・ゲバラ(メキシコ)との世界前哨戦は2回の偶然のバッティングでゲバラが戦闘不能となって無効試合の不運に見舞われたが、世界挑戦は秒読み段階だった。
7月12日には第1子となる長女が誕生した。世界挑戦前に生まれたまな娘の存在は大きな発奮材料だ。坪井は「新しく家族が増えたことで、より責任感を持ってボクシングを頑張っていかなくてはいけない。本当についていますよね。娘が生まれたタイミングで、こんな大きなチャンスをいただけたので。いろいろラッキーだなと思うこともあるので。しっかりとこのチャンスを1発で決めたい。(娘に)勝利を届けたい」と言葉に力を込めた。
長女誕生から子育てにも積極的に参加し「本当に良い日々です」と笑顔。「(娘が)物心つく頃は僕が引退するかしないかぐらいの頃。その時に負けて辞めて『パパは弱い』と思われるのもイヤなので。辞める時までは全盛期でいたい。そのためにダメージを負わずに圧倒して勝つことを徹底したい」という目標も掲げた。
スーパーフライ級は、寺地拳四朗(34=BMB)が7月20日WBO王座を獲得したばかり。元WBA世界フライ級王者ユーリ阿久井政悟(30=倉敷守安)も1階級上げ、2階級制覇を狙っている日本でもホットな階級だ。坪井は「WBCのベルトを取れば、おのずと(統一戦などの)チャンスはくると思う。その時まで楽しみにしたい。まずは次の試合で明確に勝つこと」と集中していた。