プロボクシングWBC世界バンタム級王者井上拓真(30=大橋)が15日、横浜市の所属ジムで練習を公開した。27日、トヨタアリーナ東京で同級1位那須川天心(28=帝拳)の挑戦を受ける。昨年11月以来、約10カ月ぶりとなる那須川とのリマッチに向けて意気込みを示した。公開練習ではシャドーボクシング、鈴木康弘トレーナーとのミット打ちを披露した。
初対決で黒星を喫した後から那須川のファイトスタイルがより攻撃的になったと認めた上で、井上は「試合が始まってみないと分からないが、距離を取っても、出てきても、どの展開でも自分の方がボクシングの引き出しは多いと思っている。自分はどちらでも対応できるタイプだと。1戦目同様に戦うだけ」と平常心を貫いた。
ボクシングのスキル、戦いの幅、経験値の差は初対決で実感しているようだ。井上は「試合始まって瞬時に判断して作戦を立てる。自分は毎回それでやってきている。もう弱点どうのこうのではなく、その都度、対応するだけ。最後は気持ちの勝負。その気持ちの面でもしっかり上回ります」と言葉に力を込めた。
前回は判定勝利だった。今回の試合決着について、井上は「もちろん流れではKOは狙っていきたいが、まずは完封で。何もさせないで勝ちます」と言い切った。
24年10月、堤聖也(角海老宝石)に敗れた悔しさはしっかりと胸に刻まれている。井上は「堤戦で負けて全部思い知っている。自信過剰とか、そんなことでつまずいている暇はない」とキッパリ。父真吾トレーナーも「その通り、クールに、冷静にです。攻撃の間で見れるようになった。冷静でないとできない。そこはでかいですよ」と期待を寄せた。
また今回の井上-那須川戦には「これで最後だ」という大きなテーマが掲げられている。井上は「それは(那須川が)自分に負けて他の(世界)団体にいくんじゃないですか。もう再戦と言えないぐらいにしたい」と口元を引き締めていた。