WBO・APフェザー級王者・武藤涼太が初防衛成功「過去の自分を超える」体重超過の挑戦者撃破

初防衛に成功したWBOアジア・パシフィック・フェザー級王者武藤涼太(中央)。左端は神足昌治トレーナー、右端は松田鉱太会長

<プロボクシング:DYNAMIC GLOVE on U-NEXT48大会>◇3日◇東京・後楽園ホール◇観衆1650人

WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者武藤涼太(21=松田)が体重超過した挑戦者を5回TKO撃破した。前日計量で300グラムのオーバーとなった同級14位ヴァン・ハイ・グエン(38=ベトナム)の挑戦を受け、5回2分48秒、TKO勝ち。初防衛に成功した武藤は「もっと倒し切る力をつけたいと思う。もっと強くなる」と気を引き締めた。

当日計量で上限61・7キロを下回る60・8キロでパスしたグエンに対し、王者武藤はぐいぐい攻めた。勝てば王座防衛、負ければ空位となる変則タイトル戦。サウスポースタイルからワンツー、左強打、左ボディーアッパー、右フックとパンチを上下に打ち分けた。防戦一方となる挑戦者を左強打、左アッパーなどで連打で追い詰めると5回にレフェリーストップとなった。

武藤は「集中力も切らさずにできた。もっとバリエーションとかパンチの種類も増やせたら結果的に倒せるボクシングにつながると思う」と振り返った。指導する神足昌治トレーナーは「相手が手を出せてこなかった。もう少し手を出してくれたら、準備はしてきたので。ストップまでもっていけたのは良かった」と評価した。

神足トレーナーの弟で東洋太平洋ランカーだった茂利さんが昨年8月にリング禍で他界。リング上で茂利さんの遺影と一緒に写真撮影に応じた。命日となる8月8日には同王座獲得の報告もしたという武藤は「僕のボクシングは神足さんと弟の茂利さんから教えてもらったことがある。それを自分のボクシングに入れている。『前よりも成長できています』と思いながら、いつもやっています」と心境を明かした。

もともとスーパーバンタムを主戦場としていたが、WBOアジア・パシフィック・フェザー級9位にも入っていたため、今年5月に同級王者でWBO同級1位だった藤田健児(帝拳)に挑戦。7回TKO勝利を収めた。現在は武藤がWBO同級2位となっている。「国内でも十分に強い選手がいる。格上の選手とやるにしても試合して勝つだけ。まず自分が過去の自分を超えることを意識している」と決意を新たにしていた。