プロボクシングWBA世界バンタム級1位堤聖也(30=角海老宝石)が11月29日、東京・両国国技館で同級王者増田陸(29=帝拳)に挑戦すると14日、発表された。23年8月、日本同級王者として増田の挑戦を受けて判定勝利して以来、約3年3カ月ぶりの再戦となる。同日、東京ドームホテルで行われたカード発表会見に出席した。
赤いライダーズジャケット着用で登場した堤は、持参したカバンからWBAベルトを取り出して目の前に置いた。写真撮影もベルトを肩にかけた。7月31日発表のWBAランキングで休養王者から同級1位に。3度目の防衛戦をしないまま、ベルトを手放す形となった堤は「こんにちは、WBA世界バンタム級王者堤聖也です」とあいさつ。その上で「増田選手は3年前に僕の日本王座の3度目防衛戦で戦った。今回、(WBA王座の)3度目の防衛戦で戦う。3という数字に縁があるなと思いました」と堂々と言い切った。
昨年12月のノニト・ドネア(フィリピン)戦以来、約11カ月ぶりのリング。ドネア戦で2度目防衛を成功させたが、激戦の代償は大きかった。試合中に鼻骨を骨折。回復途中の段階で、当時の休養王者アントニオ・バルガス(米国)との統一戦ができなかった。堤陣営はWBAに診断書を提出し、5月31日発表のランキングで休養王者となった。最終的に王座を手放すことになった堤は「前回の試合のケガでちょっと長い間、休養することになった。そのせいで迷惑をかけたり、ややこしいことにさせてしまった」と振り返る。
それでも意地がある。ベルトを持参した思いも口にし「ボクだけは(王座剥奪を)認めたらダメかなと。ボクだけは納得してはダメなんじゃないかという気持ち。表面上の肩書とかみてくれは変わっても、本質的なそういうものは何も変わっていないと思っている」と明かした。
世界王者の誇り、意地が胸にある。「僕がケガで(防衛戦を)できなくて。選手は何も悪くないし、プロモーターも(興行を)動かないといけない。そこはなるようになったものなので仕方ない。僕個人の考えだけでいくと、試合でケガしてできないだけで、このぐらい(の試合間隔)の期間があるだろうと。その中で剥奪ということ。表面上の変化だけで中身は動いていないという感情。なので僕の防衛戦」と率直な心境を口にした。
もちろん王者増田に挑戦する世界戦となることは頭にインプットされている。堤は「ルールは挑戦者。ドローは(王座獲得でないため)負け。試合上、向こうが王者、こちらは挑戦者。そういう区割りになるので。そこはちゃんと頭に入れて戦おうかなと思う」とのスタンスを示した。
3年前の続き、増田を返り討ちにする思いも強い。初対決時の増田はプロ4戦目。現在は12戦の試合経験を積み、成長していることも認める。増田の武器となる左強打も警戒。「今回は十分、キャリアつけてやってきている。あの強打を12ラウンド考えたくない。面倒くさい」と苦笑しながら、重要な1戦ととらえている。堤は「この状況で負けるのは1番ださいよな。そこだけ。ここ勝たないと嫌だなという気持ちで頑張れると思う」と気合を入れ直していた。