プロボクシング元世界4階級制覇王者の井岡一翔(37=志成)が22日、現役続行と大みそかに再起戦に臨むことを発表した。都内で行われた会見で「ラストチャンスだと思う。あきらめずに戦い続けた人間が最後に勝つ姿を見せたい」と決意を語り、日本人初の5階級制覇への再チャレンジに意欲を見せた。
5月2日の東京ドーム興行で5階級制覇を目指してWBC同級王者の井上拓真(30=大橋)に挑戦したがダウンを奪われて判定負け。会見をせずに病院に直行して右目眼窩(がんか)底骨折が判明。心身ともにダメージは大きかったが「リングを下りた瞬間から引退するという気持ちはなかった」。手術後、8月には練習を再開。スパーリングも今週から始めたという。
その井上戦については「簡単に言うと前半に挑戦者として積極的に攻めていってダウンをもらった。それから攻めていかなければならない難しい状況になった。次のダウンも無理やり攻めていって、駆け引きが成り立っていなかった」と振り返った。
9月には同門の後輩の吉良大弥(23)が、WBA世界ライトフライ級王座決定戦でカルロス・カニサレス(33=ベネズエラ)を7回TKOで撃破して国内男子最速タイのプロ5戦目で世界王座に就いた試合も観戦し、試合後に「自分が初めて世界チャンピオンに挑戦した時の気持ちを思いだした。まだ現役を続けて行こうという気持ち」とも語っていた。
現在の世界ランキングはWBA10位、WBC8位、IBF7位で世界挑戦資格は有しているが、大みそかの再起戦の対戦相手は現時点で未定。「世界戦をやりたい気持ちはあるが、すぐにチャンスが巡ってくることもないので決まらなくても仕方ない」とノンタイトル戦も覚悟している。
井上との再戦については「再戦したいと言える立場じゃない。自分でチャンスをつくりに行かなければいけない立場」と固執していない。その上で「5階級制覇に挑戦した以上、必ず成し遂げたい」。群雄割拠の世界バンタム級戦線に再びレジェンドが参戦する。【首藤正徳】