【ボクシング】「モンスター2世」坂井優太、KO負け1度の格上世界6位に4回KO勝利

4回、坂井優太(右)はペッチ・ソー・チットパッタナにKO勝ちする(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:フェニックスバトル162大会>◇29日◇東京・後楽園ホール◇観衆1479人

22年世界ユース優勝を含むアマ7冠でIBF世界バンタム級10位の坂井優太(21=大橋)が「格上」世界ランカーを撃破した。世界挑戦経験のあるWBC世界同級6位ペッチ・ソー・チットパッタナ(32=タイ)との54・0キロ契約体重8回戦に臨み、4回2分0秒、KO勝利を収めた。世界ランカー対決を制し、ランキング上昇を確実にした。

坂井は「スパーリングからこういうパンチを出せていた、KOできたらとは思っていました」と笑顔を浮かべた。サウスポースタイルから高速の右ジャブでペッチの動きを止め、あえてガードを固めて前に出る圧力もかけた。技術だけでなく、力強さもみせながら主導権を握った。すると4回に左ストレート一閃(いっせん)。そのままキャンバスに沈めた。

プロ戦績81勝(54KO)2敗という経験豊富なペッチ。2敗はWBC世界同級王者井上拓真(30=大橋)と元世界3階級王者中谷潤人(28=M・T)だけという実力者で、KO負けも中谷戦のみ。「過大評価して」(坂井)対策を練っていた。スパーリング相手には前WBA世界バンタム級王者で同級1位の堤聖也(30=角海老宝石)を招き、接近戦での打ち合いにも対応。坂井は「(フィニッシュブローは)力が抜けたまだまだだが、次に向けてこういう戦いができる。倒せたのは良い経験」と収穫を口にした。

プロ9戦目で初めて「格上」と拳を交えた。所属ジムの大橋秀行会長(61)が「機は熟した」を満を持して決めたマッチメークで1発回答のKO勝利。坂井は「バンタム級には強い選手が多い。自分はチャンピオンになってからがスタートだと思っている。まだまだ頑張りたい」と気を引き締めた。24年春に同会長から「うちのドラフト1位」と言われて入門し、同6月に2回TKO勝利でプロデビュー。同門の先輩で4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(33)の後継者として「モンスター2世」と言われる。そんな期待に応える大きな勝利となった。