大相撲裏話

幕内初の「送り掛け」決まり手係も必要なプロの判断

快挙の裏で、動揺も走っていた。9日目に照強が決めた「送り掛け」。01年初場所で決まり手として導入されて以降、十両以上では初めて飛び出した。

大相撲夏場所9日目 照強は送り掛けで千代丸を下す(2019年5月20日撮影)
大相撲夏場所9日目 照強は送り掛けで千代丸を下す(2019年5月20日撮影)

場内アナウンスを担当する行司は取組直後、「後ろに回り込んだから『送りなんとか』なのは間違いないんだけど…」と決まり手を決めかねていた。その時、幕内の決まり手係を務めていた甲山親方(元前頭大碇)から内線がかかってきた。「送り倒しでよろしく」。しかし、2番後に「送り掛け」と訂正。同親方はスロー映像を確認して、思い直した。「僕の完全な勘違いでした。その後、柔軟に対応できたのは良かったですけどね」。決まり手は、力士が勝ち名乗りを受け、土俵を下りた時に発表する。瞬時の判断が求められる。

甲山親方は決まり手係を務めて12年。幕内担当に就いて丸8年となる。約1時間30分、審判部内のビデオ室に1人で閉じこもり、4つの角度から映し出したスクリーンを凝視。協会が定める82手の決まり手が集約された本を、目の前に置いているが「全て頭に入っている」。1度は間違えたものの、プロフェッショナルを垣間見た。【佐藤礼征】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

大相撲夏場所9日目、照強(左)は送り掛けで千代丸を下す(2019年5月20日撮影)
大相撲夏場所9日目、照強(左)は送り掛けで千代丸を下す(2019年5月20日撮影)

取組を見るだけじゃ分からない、日刊スポーツの大相撲担当記者が土俵周辺から集めてきた「とっておきネタ」をお届けします。

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