元年俸120円Jリーガー安彦考真、RIZIN榊原氏へ三浦孝太と対戦熱望 あつまる採用に出席

チーフカルチャーオフィサーを務める株式会社あつまるの新卒学生の採用最終オーディションに出席した安彦考真(前列左から3人目)と石井陽介社長(同2人目)ら

元年俸120円Jリーガーで格闘家の安彦考真(48)が出場を目指す格闘技大会「RIZIN」での三浦孝太(23)との対戦を熱望した。20日に都内で行われた自身がチーフカルチャーオフィサー(CCO)を務める株式会社あつまるの新卒学生の採用最終オーディションに出席。1月に立ち技格闘技RISEの試合に出場した際に、視察に訪れていたRIZINの榊原信行CEOに直接出場を直訴する一幕があったが、その後、同CEOと面会の機会があったとし「MMAもやれますということを伝えさせていただきました。やるなら相手はやっぱり三浦孝太さんとやりたいという話もしました」と自身がサッカー選手時代に憧れていた元日本代表FWでカズこと三浦知良(59)の次男との“蹴り合い”を熱望した。

安彦はサッカー選手引退時のスピーチで「大みそかのRIZINに出ます!」と宣言してピッチを去った。「やっぱりストライカーとして、三浦選手に『リングでサッカーしようぜ』と。僕はカズさんに憧れてブラジルにサッカー留学に行きました。今の息子さんの体たらくを見ていると、カツを入れたい気持ちになっています」とぶちあげた。

あつまるでは格闘技活動の傍ら、CCOとして昨年7月から活動。それまでも社長付特別補佐兼スーパーバイザーとして関わり、社員の研修講師などを務めていた。採用活動の最終選考に進んだ学生に4分間の自由時間を与えてアピールする姿を見る、面接ならぬ“オーディション”という形式で行う画期的な施策の中心にもおり、この日も7500人のエントリーから絞られた35人の学生の姿を石井陽介社長らと最前線でチェック。12人に内定が出た。

安彦としては「刺激的な1日でした。自分が40歳からJリーガーを目指した時、毎日がオーディションだと思って挑んでいました。そんな空気感を思い出しながら1人1人の一挙手一投足を見させてもらった。オーディションという名の戦いではあるが、そこには笑顔や涙、喜びや葛藤、悔しさがあり、それぞれにとって学生人生の集大成だった気がする」と振り返った。

“挑戦者”を自称する安彦としてはさまざまなアピールに挑む学生たちの姿は刺激的に映った。「僕も同じように無限の可能性を伝え続けられる人でいたいとあらためて思いました。48歳でRIZINのリングへあがる。まさにこれこそが『挑戦から全てがはじまる』ということだと思います」と力を込めた。

あつまるでは毎年5月ごろと12月ごろの2度に分けて最終オーディションを行って内定者を決定。社会人になる前の経験時期をとるため、入社時期も4月と7月の分けた希望制にするなど画期的な施策で人気を集めており、25年の「働きがいのある会社ランキング」小規模部門4年連続1位、

「マイナビ・日経 2027年卒大学生就職企業人気ランキング」の業種別(広告)で7位に入るなど学生注目度も高くなっている。

安彦は「就職活動中の学生は“ガクチカ”(学生時代に力を入れたこと)と言っていろんなことを話しますけど、実際のところ、本当にやったのかどうかもわからない。このオーディションではそうした話とリアルな姿がリンクするかをアスリートの視点から見ています。学生の中ではテクニカルに内定をとることが目的になっていますが、そうしたテクニックで就職する会社を決めていいのか。等身大の自分をみせて、自分の人生がどうありたいかのぶつかり稽古になった方がいいんじゃないか。あつまるではそうしたことをやっています。いつの間にか挑戦者を選ぶ側になってしまっていますが(笑い)、オーディションに挑む若者の表情が僕はとても好きです」とにこやかに話した。

◆安彦考真(あびこ・たかまさ)1978年(昭53)2月1日、神奈川県生まれ。高校3年時に単身ブラジルへ渡り、19歳で地元クラブとプロ契約を結んだが開幕直前のけがもあり、帰国。03年に引退するも17年夏に39歳で再びプロ入りを志し、18年3月に練習生を経てJ2水戸と40歳でプロ契約。出場機会を得られず19年にJ3YS横浜に移籍。同年開幕戦の鳥取戦に41歳1カ月9日で途中出場し、ジーコの持つJリーグ最年長初出場記録(40歳2カ月13日)を更新。20年限りで現役を引退し、格闘家転向を表明。22年2月16日にRISEでプロデビュー。プロ通算4勝(4KO)1分け4敗。175センチ