08年北京オリンピック(五輪)柔道男子100キロ超級金メダリストで総合格闘家の石井慧(39)が復帰2戦目に臨む。
9月20日、トルコ・イスタンブールで開催されるAIGA(オール・インターナショナル・グラップリング・アソシエーション)主催大会に参戦。元UFCファイターのトッド・ダフィー(40=米国)とレスリングルール(フリースタイル)で対戦することが決まった。
8日までに最終調整中の米国からオンラインで取材に対応した石井は「与えられたチャンス。この機会を全力で楽しんでいきたい。意気込みを言います。ここでしっかりと試合を頑張って勝って(頭髪の)植毛をして帰ってきたい。トルコは植毛技術の高さで有名なので」とジョーク交じりに意気込みを示した。
AIGAは打撃のない組み技、寝技中心のグラップリングの団体だが、今大会から本格的にレスリングルールの試合を導入。石井は「(アメフト出身の)ダフィー選手もレスリングルールは初めて。お互いにとって年齢も近いし、良いルールだと思う」と何度もうなずいた。現在、レスリングの元キューバ五輪代表候補だった格闘家のヨアン・ロベルトを練習パートナーに招き「最初の頃、すごく身長も高いし速いし、スパーリングで立っていられなかった。試合は2分間なのでいかに攻めていくか。今、レスリングのルールを体に染み込ませている。頑張って(相手を)塩漬けにしたい」と手応えを示した。
石井にとって7月5日、グラップリング団体ACB-JJ21大会(ロシア・モスクワ)で25年の米総合格闘技団体PFL(プロフェッショナル・ファイターズ・リーグ)ヘビー級王者オレグ・ポポフ(ロシア)とのコンバット柔術マッチ以来。ポポフ戦は23年8月、米ニューヨークで行われたPFL興行のダニーロ・マルケス(ブラジル)戦以来、約2年11カ月ぶりの復帰戦で判定負けとなった。8月中旬のオファーを受諾して決まった復帰2戦目だけに「コンスタントに試合ができてうれしい」と歓迎した。
長年にわたって首、腰、ヒザと古傷と付き合いながら格闘家として現役を続けてきた石井は24年に感染症、敗血症寸前の症状で4度の手術を受けるなど入退院を繰り返した。昨年から米ハリウッド俳優として活動を続けながら徐々にカムバックに備えたトレーニングも再開し、復帰にこぎつけていた。
現在は週3回は1日2部練習に取り組むなどコンディションは良い。7月の試合時では106キロだった体重も111~112キロまで増加。石井は「しっかりと走り込んでいるので、前よりも速く動ける。良い塩梅で練習できていますね。時間が経つにつれ、徐々にコンディションも良くなりトレーニングも積めている。精神的にも良い状態。復帰してまた試合できることに感謝している」と言葉に力を込めていた。