<ONEチャンピオンシップ「ONE SAMURAI 4」>◇17日◇東京・有明アリーナ
第1試合のライト級(-170ポンド=約77.1キロ)サブミッショングラップリングで、ジャパン・トップチーム(JTT)の柔術コーチを務める竹浦正起(31)が、お笑い芸人のガリットチュウ福島(福島善成、49)に1回5分13秒、ヒールフックで一本勝ちを収めた。
序盤から竹浦が優位に試合を進めた。下からの攻めを得意とする福島が開始早々に引き込んだものの、竹浦は冷静に対処してバックを奪取。チョークを狙うなど終始攻め続け、最後はヒールフックで福島からタップを奪った。
試合後のマイクで竹浦は「本当に僕は柔術、グラップリングをいろんな人に届けたいという思いで、ずっとここまでやってきました。今回も、少しでも興味を持ってくれる人が増えたらいいなと思って受けました」と参戦の思いを吐露。直後にチャトリ・シットヨートンCEOから150万円のボーナスが与えられると、「うれしいです! ありがとうございます!」と笑顔を見せた。
一方、敗れた福島はマイクを向けられると「すいません。40代、50代の人にちょっとでも夢を与えようと思ったんですけども、ダメでした」と肩を落としたが、最後は「チャトリ! 俺にも金ちょうだい!」とボーナスに絡めた絶叫で会場の笑いを誘った。
試合後の会見で竹浦は、当初オファーを受けた際に「出ない方が得かな」と迷いがあったことを明かしつつ、JTTでともに活動する朝倉兄弟に相談したところ「『いいんじゃないですか、まあ勝つっしょ』みたいに言ってくれたので心強かった」というやりとりがあったことを振り返った。
福島の実力については「思ったよりも力も強くて、ちゃんと強い選手だなと思いました」と敬意を表し、試合直後に格闘技未経験の知人から「自分もやってみようと思った」と連絡が届いたことに触れ、「日本で柔術人口10万人」という目標に向けて手応えをにじませた。今後については「今はハイになって(次の試合を)やりたくなっちゃってますけど、ゆっくり考えます」と語った。
対する福島は、今月4日にコンビ結成30周年の単独ライブを終え、6日に49歳の誕生日を迎えたばかりでのプロ格闘技初挑戦だった。前日計量ではハゲづらにオレンジ色のビキニ姿、試合当日は故手塚治虫氏のファミリー公認だという手塚治虫氏のコスチュームで入場し、「『火の鳥』の不死鳥と『鉄腕アトム』の100万馬力で臨んだけど、2馬力ぐらいしか出ませんでした」と自虐を交えて振り返った。
試合3、4日前にリングではなくケージでの試合だと知り「ひっくり返った」という福島は、週5日で通う道場仲間や同級生からの応援が重圧となり「昨日も一睡もしてません。生涯一緊張したかもしれません。今めちゃめちゃスッキリしてます」と安堵(あんど)の表情。「1個1個つぶしていく技術のある選手の動きで、ゆっくりつぶされて負けた。リングに上がる人はどんな人でも心から尊敬します」と竹浦をたたえ、今後の再挑戦について問われると「ギャラ次第で」と芸人らしく締めくくった。