<RIZIN55>◇8日◇千葉・LaLa arena TOKYO-BAY◇観衆1万947人
全試合終了後、RIZINの榊原信行CEO(62)が大会総括および質疑応答に臨み、激闘の振り返りや大みそか大会に向けた追加カードの展望を語った。以下、総括と主な一問一答。
<大会総括>
▼大会について
「『RIZIN.55はチケットが売れてないんじゃないか』とか、割とネガティブな形で言われることは多かったんですけども、初の会場で、1万人を超えるキャパを持つこのLaLa arena TOKYO-BAYをしっかり埋めることができて、千葉でも大盛況の中で大会が開けたことに、まずもって本当に関係各位にお礼を言いたいと思います。非常に使い勝手のいい素晴らしいアリーナですので、また来年も戻ってこられるといいなと思ってます」
▼青木真也MMA引退試合について
「今日、会場で青木真也の引退試合を発表させていただきました。(対戦相手・桜庭大世の父の)桜庭和志自身は『引退』という言葉は口にしてないですけども、実質、今から11年前のRIZINの旗揚げ興行で桜庭和志と青木真也、その試合で青木が完膚なきままに壮絶に桜庭和志をパウンドアウトした試合が、実質的には桜庭のMMAの引退試合、引導を渡すという形になったのかなと思いますんで。そこから11年という時が流れて、今度は息子がその青木真也の介錯人を務めると。これは本当に日本のMMAが紡いできた過去からの歴史を、また新たな形でリマインドさせるいい機会になってくれたらいいと思いますし、今の新しいファンにも興味を持ってもらう機会になったらいいなと思ってます」
▼メインイベントの王座戦について
「神龍は悲願のタイトルを獲って、防衛することができずにララミーにベルトを奪われるという結果になりましたけど、神龍もここで下を向いてうつむいてても仕方ないんで。今日は本当に僕がリングサイドで見てましたが、素人目に見ても、やっぱりララミーの方が本当にそのベルトを手にしたいんだっていう思いが試合の中から感じられるものでしたし。王者になってベルトを守るっていう、これまでは挑戦者として立ち向かえたものが、ベルトを守るっていう立場になると、また戦う選手にも気持ちの上で違うものが生まれるんだろうなということで、神龍が全体的に硬くて受けに回ったような感じが見受けられたので、神龍にはまた挑戦者として、このベルトをもう一度奪い取るための修羅の道を歩んでほしいなと思います」
▼井上直樹VSティレノフについて
「ここまでティレノフって、シェイドゥラエフの推薦がありましたが、我々もまだまだ未知なる強豪で、実際底が見えてなかった選手なんです。とにかくシェイドゥラエフが『こいつが必ずサバテロに勝てるポテンシャルがあるんで、ミスター榊原、チャンスをくれ』と。まだRIZIN2戦目ではありますけど、2戦目で井上直樹という、サバテロに負けるまではチャンピオンとして防衛を重ねてきた選手に、判定ではありますけども勝利して。十分、サバテロに挑戦するだけの実力のある選手だと思いますので、ドクターチェックをしっかり受けてもらった中で、サバテロとのタイトルマッチを早々に確定させられたらいいなと思います」
<記者との一問一答>
-鈴木博昭選手相手に豪快な勝利を収めた千春選手の次戦も気になるし、リング上から弟の賢民選手も「RIZINで」ということで、ファンからは「朝倉兄弟再来か」という声もある。榊原さんの印象は
「なかなかKOで負けることの少ない怪物くん(鈴木)をパウンドアウトしたっていうのは、一定の評価をするに値する勝ち方だったと思いますし、千春選手の試合に関しても、また早いタイミングで組んであげられたらいいなというふうに思います。賢民に関しては、前から本人からもそうですし、千春からも推薦を受けて、本人もやりたいと言ってますんで、ケガの回復もありますが、年明け早いタイミングで弟の試合もぜひRIZINでマッチアップしたいと、そう思います」
-鹿志村仁之介選手と太田忍選手は戦前はトラッシュトークで盛り上げて、試合もすごく白熱していた
「鹿志村が勝つんであれば何らかの技で……今日決まった決まり手(エゼキエルチョーク)も、僕も長く見てますけど『こんな技で決まるのかな』っていう。鹿志村選手の勝ちパターンではあったと思いますし、それ以上に打撃の中でのボクシング技術というか、センスみたいなのを鹿志村選手には強く感じて。かなりいろんな意味で総合格闘家として自分のウィークポイントもしっかり磨いて、全体的にレベルアップしてるなという感じがしました。鹿志村選手に関しては、また一足飛びにタイトルマッチとはいかないですけども、トップコンテンダーたちとの試合に臨んで、タイトルに向けて大きく駒を進める、そういう結果を今日導き出したんじゃないかなと思います」
-アバイジャ・カレオ・メヘウラ選手が2戦連続で計量失敗。ただ試合はめちゃくちゃ面白い。相本宗輝選手もいい試合をしながらというところも踏まえて感想を
「強いですね、メヘウラ。決してそういう意味で(前戦では)萩原京平と組んだわけじゃないですけども、みんな『京平のかませ犬だ』みたいなふうに言われてた、それが1.5キロ体重オーバーして京平に勝っちゃって。実力がしっかりある選手だっていうことがはっきりした。これは聞いた話ですけど、UFCからもスクランブルでのオファーが来たとか。いろいろ海外の周りの選手たちからチャーリー(柏木信吾氏)が話を聞いても、6勝4敗とかっていう戦績以上に強い選手だっていうのはリサーチが済んでたんですけど。体重をしっかり作ってこないっていう時点で全くダメなんですけど、あれだけのことができるんだから、次戦、ひょっとしたらもうライト級とかに変えた方がいいんじゃないかなという気もしますし。このまま勝ち逃げさせるのも、日本人選手2連敗してるんで、メヘウラを逆指名してくる選手もいるかもしれませんので、本人サイドともいろいろ話をして、またタイミングを見て参戦することも考えたいなと思います」
-相本選手は
「本当、相本選手は初の外国人選手との試合ということもあったのかもしれませんが、たぶん自分の思ってる展開が全然作れなかった。それぐらいメヘウラが前に出てきましたし、どんなポジションになっても対応もしたし、そこからフィニッシュに向けたアグレッシブな攻撃を繰り広げてましたんで。言葉は悪いかもしれないけど、ここまで10戦無敗ではありましたが、(※公式記録は規定によりノーコンテストながら)ここの“1敗”がまた相本選手をさらに強くする、負けから学ぶこともたくさんあると思うんで、今日の敗戦を糧にさらに強くなってまた戻ってきてほしいなと思います」
-第2試合では濱田巧選手と関原翔選手がすごい激闘をした。濱田選手の今後に関しては
「残り4秒か6秒かでフィニッシュできるっていうのは、なんか持ってるかもしれないですね。だから、いずれにしても我々としては濱田選手を出して正解だったなというふうに思ってますので、またこの先、フライなのかバンタムなのか、本人はどっちの階級でもって言ってますけど、フライでやるべきだろうと思いますが、しっかり本人サイドとも話して、また次戦を組ませてほしいなと思ってます」