「世界の荒鷲」が同時代を生きた仲間との別れを惜しんだ。

 新日本プロレスは19日、後楽園大会の合開始前に、14日に逝去したマサ斎藤さん(享年75)をしのんで10カウントゴングで追悼した。

 リング上に上がった坂口征二相談役(76)は、明大の同級生。柔道部とレスリング部で部活は違ったが、格闘技にいそしむ同輩として親交厚かった。「たまにレスリングの練習にも参加したりね。彼が卒業するときに俺は日本プロレスに入るというので、体育会のみんなで送別会をやったんだよね。まさか3年後に(日本プロレスに)俺が行くとは」と苦笑交じりに懐かしんだ。

 その後もつながりは深く、新日本プロレス入り後には、アントニオ猪木との伝説の巌流島決戦にも立ち会った。2時間5分14秒の死闘に「長い1日だったね。まさか2時間もやるとは。よくやったよね、あいつは」と振り返った。「面倒見のいいやつでね。30年以上の長い付き合い。気にはしていたんだけど、さびしいな。また1人仲間が去ったのはさびしいなあ」と話した。

 坂口氏とともにリングに上がったタイガー服部レフェリーは、明大レスリング部の後輩にあたる。「(自分が)大学1年の時の4年生。神様でした」。プロレス界入りも故人の勧めだった。「120%レスラーでした。実直でまっすぐで」と述べた。