WBO世界フライ級王者木村翔(29=青木)が9日、タイでのスパーリング・キャンプから帰国した。

24日に名古屋で同級1位田中恒成(23=畑中)と日本人対決のV3戦を控え、8月27日から2週間で1ラウンド4分で72回をこなしてきた。「初日からしっかり10回を動けた。最高の仕上がり。あとは体重を落とすだけ」と、田中の最速階級制覇阻止に絶対に自信を見せた。

タイ・キャンプの朝は約1時間で7、8キロのロードワーク、午後は週4回のスパーリングをこなした。パートナーはタイや今回初同行した日本同級王者黒田(川崎新田)の世界挑戦経験者ら。12回も2回こなし、「48分間殴り続けた。こんな日本人いないでしょ。タイ人は丈夫だけど、田中はそれほど丈夫じゃないでしょ」とニヤリ。

初参加の黒田はおなかを下したそうだが、3回目となる木村は「ボクも最初はそうだったけど、今回は食事も問題なし。だいぶタイ人になってきました」。ジム隣のホテルでは、いつも通りに有吉会長と同室で寝泊まり。会長のいびき対策に耳栓も用意したが「使わなかった。メンタルも強くなった」と笑った。

ゴングまで2週間。今後はジムでもスパーリングをしながら調整していく。「日本では楽にできるはず。それを実感できれば」という。試合は夕方ゴングとなる。「試合後はすぐに東京へ帰って、自宅でゆっくりしたい」。強敵相手にもタイ風料理で片付け、早々に敵地を引き揚げるつもりだ。