井上、今後相手いるのか…最強のPFPに/川島郭志

<プロボクシング:ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)・バンタム級準決勝>◇18日◇英国・グラスゴー・SSEハイドロ

WBA世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が2回1分19秒TKOでIBF世界同級王者エマヌエル・ロドリゲス(26=プエルトリコ)を下し、WBSS決勝進出を決めた。本誌評論家でWBC世界スーパーフライ級王者の川島郭志氏は井上の強さについて語った。

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井上の左フック一発でもう勝負はついた。パワーもスピードも差は歴然。ボクシングは拳だけで戦う。その拳にパワーという武器があるのは大きい。いつも通りに文句のつけようがない。プエルトリコ人に海外で勝つなんて考えられなかった。またびっくりだ。

ロドリゲスはプレッシャーをかけてきた。今までの相手は下がり、これでは井上に勝てない。時間の問題。勝つにはこれしかない作戦だが、出てきたことでタイミングはあっていた。空振りもあったが、距離が詰まれば決まると思った。

2回にはすぐにパンチが当たり出した。ロドリゲスも返してきたが、パンチを出すと右ガードがオープン気味になって真ん中が開く。そこへいい角度で左が入った。あとはボディーで決めたが、タイソンのようなコンビネーションもすごかった。

ドネアも勝つにはプレッシャーをかけ、パンチを当てるしかない。同じ左フックはパワーがあって、そこだけは気をつけたいが、全盛時に比べれば鈍っている。問題なく井上が勝ち、その後に相手がいるのか心配。もう階級を上げざるを得なくなるかもしれない。間違いなく階級を超えた最強のパウンド・フォー・パウンドになる。(元WBC世界スーパーフライ級王者)

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  • 2回、ロドリゲス(奥)にTKO勝ちした井上(手前)(撮影・滝沢徹郎)