獣神サンダー・ライガーが故郷広島での最終試合に臨み、「最後まで走り続けたい」と完全燃焼を約束した。

6人タッグ戦でサンダー・ライガー、飯伏幸太と組み、オカダ・カズチカ、YOH、SHO組と対戦。同級生が多数駆けつける中、YOHにロメロスペシャルなど技をたたみかけ、IWGPヘビー級王者オカダは掌底を決めるなど熱い闘争心を見せつけた。

試合後、広島のファンに向けてリング上であいさつしようとすると大画面のスクリーンにメキシコの覆面レスラー、ドラゴン・リー改めリュウ・リーが登場。リーはビデオメッセージで「同じリングに立てれば、光栄です。あなたと戦いたい」と未定となっている1月5日の引退試合での対戦を求めた。

ビデオが終わり、あらためてマイクを持ったライガーは「今のメッセージは彼からの挑戦状だと僕は受け取りました。彼は新日ジュニアの最前線を走っている男だと思います。ただ、ぼくは戦いたい人、もう1人います。首のけがから復帰したばかりのあの選手です」と、具体名は出さないものの、昨年7月の首の負傷から約1年半ぶりに戻ってきた高橋ヒロムを指名。「なんなら、2人まとめてかかってこい」とタッグ戦も歓迎した。

あらためて満員の客席に向かい、あいさつは続く。「ドーム大会が終わったら、わたくし獣神サンダー・ライガーは引退いたします。この僕が生まれ育った広島で試合をするのも、きょうが最後になります。きょうこの会場に学生時代の友人や、お世話になった方々がたくさん来てくれました。心より、この広島に、心より、感謝します。31年間、獣神サンダーライガーを応援していただき、本当にありがとうございました。1月の4日、5日までまだ試合はあります。最後までライガーは走り続けたいと思いますので、それまで応援よろしくお願いします」と一語一語かみしめるように話し、花道では深く頭を下げた。

バックステージでは、高橋ヒロムを指名した理由について、「彼は新日ジュニアを背負って、それでも余りある素質。このタイミングで帰ってきてくれたんだから」と説明。「新日本ジュニアの最前線を体感したい」「たたきのめしてほしい」と求める一方で、「ただ、勝ったらわかんないぞ。どうしよう」とも。翻って現役続行もあるのではとの問いには「世界中から非難受けるぞ」と笑いながら否定した。