DDTのテレビマッチ「PETER PAN 2020」の第1日が6日配信された。年間最大のビッグマッチとなる同大会は7日にさいたまスーパーアリーナで開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で見合わせとなり、代わりに2日間のテレビマッチとなった。

注目はノアの拳王、覇王、マサ北宮の「金剛」軍対高木三四郎、DDT軍の6人タッグ戦。拳王は5月30日のテレビマッチに乱入。DDTとノアの社長を兼任する高木に対し、ノアの社長退任を要求。それを受けて、高木がDDTのリングで勝負するよう求め、対戦が決まった。

拳王と高木。違う道を歩んできた2人のポリシーがぶつかり合った。拳王は、武器の蹴りで容赦なく高木を攻撃。一方、高木はプラスチックケースやカスタム自転車などらしさ全開の武器を投入して対抗。最後は覇王が松永にトルネードクラッチを決め、金剛軍が勝利。最後まで両軍、そして拳王と高木の両者がかみ合わないまま終わった。試合後、マイクを持った拳王は何も言わずに退場した。

1人リングに残った高木はマイクを持つと「拳王! おい、金剛! てめぇらと今日肌を合わせてみて、感じたことがあるよ。てめぇらとな、まったく合わねぇよ。プロレス観の違い、プロレスに対する取り組み方が全く違う。考え方が違う、イデオロギーが違う。ぜーんぶ違うよ。それが今日やってみてわかったよ。こんなんだったら、やんねぇでいいだろ」とこれが最初で最後の対抗戦だとした。

さらに、拳王とその向こうにいるノアファンにも呼びかけた。「おい! 拳王!あと金剛! それを応援するファンのみんな! まったく合わねぇよ、あいつらとはよ。プロレスリング・ノアとはまったく合わねぇよ! だからよ、おめぇらはおめぇらでよ、自由にやれよ。俺たちDDTも勝手にやらせてもらう。でもな、DDTの考え方、やり方は違うけど、ベクトルは一緒だろ? てっぺん狙いに行くんじゃねぇのかよ! だから、お前らはお前らで勝手にやれよ。俺も俺で、DDTはDDTで勝手にやる! 2つの存在がデカくなったら、そしててめぇらがまだまだ減らず口たたくようだったら、また、あるかもしんねぇな」。

この日は選手としての主戦場であるDDT側としてリングに立ったが、高木はDDT、ノア両団体の社長。色の違う2つの団体が、それぞれのやり方で上を目指せばいい、とあらためてメッセージを発信した。

拳王はバックステージで口を開き、「高木三四郎!お前がノアの社長? 認めてねぇぞ。ずっと認めてねぇぞ! お前なんか勝手にやっておけ。俺は、そして俺たちは金輪際、オマエと関わらないからな! 俺は俺の道を進む!」と決別宣言した。