WBA会長は村田の勝ち 異例の直接再戦を要求

エンダムに判定負けを喫し、納得のいかないような表情を見せる村田(撮影・河野匠)

 ボクシングの世界王座認定団体WBA(世界ボクシング協会)が20日(日本時間21日)、20日に東京・有明コロシアムで開催され、同級2位村田諒太(31=帝拳)が同級1位アッサン・エンダム(33=フランス)に1-2の判定で敗れた王座決定戦について、直接再戦を求める声明を発表した。

 試合は村田が4回にダウンを奪い、以降も強打でぐらつかせるなど優勢に見えたが、手数で勝ったエンダムを支持したと思われるジャッジが2人いたため、村田の初黒星が決まった。試合展開と結果のギャップに、ファン、多くの関係者から疑問の声が生まれていた。

 WBAの公式サイトに掲載された記事では、メンドーサ・ジュニア会長が「私の採点では117-110で村田が勝っていた。まず最初に村田諒太、帝拳プロモーション、ファンに謝りたい。直接再戦(次戦ですぐ再戦すること)を要求したい」とコメントした。直接の再戦は行われないのが原則だが、不可解な判定にWBA自体が異例の動きをみせた形だ。

 再戦が行われるかどうかは、両陣営の交渉になる。WBAが求めても、それが実現を確証するものではないが、今後その機運が高まることは確かだろう。