王者京口紘人が判定V2、ダウン喫すも主導権譲らず

IBF世界ミニマム級タイトルマッチ 挑戦者ビンス・パラスを判定で下し2度目の防衛を果たした京口(撮影・野上伸悟)

<プロボクシング:IBF世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦>◇20日◇東京・大田区総合体育館

 王者京口紘人(24=ワタナベ)が判定勝利で2度目の防衛に成功した。

 挑戦者のIBFライトフライ級10位ビンス・パラス(19=フィリピン)に対し、序盤から左フック、左ボディー、右ストレートで攻め込んだ。3回には左フックを受けてダウンを喫し、まさかの展開となったものの、京口は冷静そのもの。右アッパーも効果的に使いながら的確にパンチをヒットさせて主導権を握った。

 10回には素早い右ストレートでのけぞらせ、接近戦から打ち合いを展開。最終12回にも強烈なワンツー、相手の左フックが空を切った直後の右ストレート、効果的な右アッパーも繰り出してフルラウンドを戦い抜いた。ジャッジ3人全員が117-110という採点の判定勝ちだった。

 パラスとの無敗対決を制した京口は「試合前、自分は相手が若いのでボクシングを教えてあげるといったのに初めてのダウンを教えてもらってしまいました」と苦笑。試合途中から足をつりそうな状況だったと明かした上で「相手はベルトを奪おうとする気迫があったので、ボクの方が勉強することが多かった」と振り返った。V2防衛を成功させ「いずれ統一戦が実現できるように。統一王者になりたい。より精進していきたい」と口にした。

 これで京口の通算戦績は10勝(7KO)無敗となった。