<新日本:後楽園大会>◇4日◇後楽園ホール
ジュニアヘビー級(100キロ未満)の最強決定戦「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」の優勝決定戦が行われ、高橋ヒロムが石森太二を34分1秒、タイムボムからの体固めで下して初優勝をつかんだ。
試合はいきなりの場外戦。しかも、高橋が客席の通路を20メートル疾走してのドロップキックをぶちかますと、石森はパワーボムをヘッドシザースホイップに切り返し、高橋が階段を20段転げ落ちるなど、速く激しく進行する。
中盤は石森のYes Lockの関節技地獄にもだえ苦しむ高橋が、なんとかロープに脚を逃してエスケープ。反対に高橋はデスバレーボムでニュートラルコーナーにたたきつける。リバースフランケンシュタイナーの応酬ではダブルノックダウンもあった。
30分を超える熱戦で流れを呼び込んだのは高橋の必殺技D(変形三角絞め)。しつこく何度も絞め上げて消耗させると、ブラッディクロスを狙った石森を持ち上げて青コーナーにたたきつけ、最後はタイムボムをさく裂させ、ついに3カウントを奪った。
勝利のリングでは、大の字になったまま「あんまり好きじゃないけど、スーパージュニアの後に言うのは好きじゃない、先に謝っておく。ごめん。オスプレイ! 俺の挑戦を受けろー!」とIWGPジュニアヘビー級王者を呼び込み。スーパージュニアは挑戦者決定戦ではないという持論を曲げてまで、タイトル奪取にかける気持ちの強さをアピールした。
ベルトを掲げてリングに登場したオスプレイと至近距離、中座でにらみ合った後には、再び寝ころび、「これが俺たちのスーパージュニアだ!」と絶叫。「5年前の今日、ここで語ったこと、いまでも覚えているよ。そして、いまも同じだ。俺の夢はIWGPジュニアのベルトを巻き、ジュニアとしてヘビーのベルトを巻き、そしてゴールデンタイムで試合をすることだ! 俺は変わってない。あの時のままだ。だからーー、もっと! もっと! もっと! もっと! もっと! もっと! もっと! みんなで楽しもうぜー」と決めぜりふにつなげて、万雷のヒロムコールを浴びた。
直後のリングでは、まさかのアクシデントに見舞われた。所属ユニット「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」の面々が祝福に登場したが、リーダー内藤が優勝トロフィーを手渡したときに、まさかの破損。記念撮影時に羽が折れていることに気付きがくぜんとした表情になると、思わず素知らぬ顔で退場した内藤の方を見やった。そして、トロフィーに土下座した。バックステージでの第一声は「内藤、帰ったのか、あの野郎! 聞いてよ、あの内藤哲也という男は、俺のトロフィーを奪い、そして壊れたことに気付き、俺の耳元で『ごめん、ちょっと壊れた』と俺に渡した。俺はパニックになった。どしたらいいんだと。だったらちょっと笑いに走るしかねえだろ」と真顔でクレーム。「ごめんよ、俺が責任を持って直すから」と語りかけると、「肌身離さず、来年のスーパージュニアまで、この子と一緒に入場するから」と1年間の同伴入場を誓った。
トロフィーは壊れたが、優勝という称号は変わらない。オスプレイに挑む舞台は6月9日の大阪大会になる。「まだ考えられないけど、さっきも言ったとおり、世界最強のジュニアはどっちか決めようよ」と不敵に、不気味に笑った。