3階級制覇の田中恒成、尚弥70秒KOで闘争心に火

WBO世界フライ級王座奪取で世界最速タイの3階級制覇を達成し、岐阜県の古田肇知事(左)に表彰された田中恒成。右は畑中ジムの畑中清詞会長(撮影・加藤裕一)

WBO世界フライ級王座奪取で世界最速タイ12戦目の世界3階級制覇を達成した田中恒成(23=畑中)が12日、故郷の岐阜県庁を訪問し、古田肇知事に報告した。田中は同知事から「岐阜の誇り」として「清流の国ぎふ栄誉賞」を受けた。表彰状は紙でなく「清流の国」らしくヒノキ製。「いいにおいがします。本当にすごくうれしいんですけど」と特別感いっぱいの品に感動した。

前王者木村翔に挑んだ同級タイトルマッチは9月24日に行われた。プロ12戦目で最も激しい打ち合いを演じたとあって、休養を優先、まだ練習を再開していない。しかし、今月7日に親交のあるWBA世界バンタム級王者井上尚弥が衝撃的な“70秒KO”をしたことで、闘争心に火がついたようだ。

「あんな、とんでもない試合を見せられたら…。レベルが違うので、どうこう言える感じじゃないですが、刺激は刺激です。僕はもっと強くなりたいですから」。当面はフライ級の防衛戦に専念する予定だが、近い将来には階級をスーパーフライ級に上げ、世界4階級制覇を狙う。最終目標は世界5階級だが「絶対にやります」とあらためて宣言した。