木村翔が初偉業へ「自信ある」中国での2階級制覇

WBA世界ライトフライ級タイトルマッチが決まった木村は、スペインの守り神とされるトカゲのオブジェの前でベルト奪取を誓う(撮影・大野祥一)

ボクシングWBA世界ライトフライ級2位木村翔(30=青木)が、日本人初の海外で2階級制覇に挑戦する。

26日に中国江西省撫州市で、王者カルロス・カニサレス(26=ベネズエラ)のV2戦で挑戦が、14日に都内で正式発表された。木村は17年にWBO世界フライ級王座を中国上海で奪取。再び海外で奪取となれば、日本人2階級制覇で初となる。

2階級制覇挑戦に木村は「正直興味はない。どこの団体でもどこの階級でもいいから、もう1度ベルトを巻くのが目標」と、王座奪回だけに集中する。

初のタイトル挑戦前まで、元々ライトフライ級だった。「フライ級は楽すぎた。元に戻すイメージ。今回はちゃんと減量するだけ」と話す。きっちりと準備と対策だけは怠らず、3日までのタイ合宿後は、お菓子やジュースは封印した。栄養士のアドバイスを受けて玄米にするなど「ボクサーらしい食生活をしてます」と笑った。

中国での試合は5試合目となる。最初の世界戦は五輪連続金メダルで、中国の英雄といわれた王者鄒市明に挑戦。「あの時はすごいアウェーだったが、今やアウェー感はない。ホームに感じる」。メインは会場となる撫州出身の出身中国人3人目の世界王者徐燦(25)のV1戦だが、セミの木村の試合から中国全土に生中継される。

カニサレスは16年に、田口良一のV5戦で世界初挑戦して引き分けている。昨年に小西令弥との決定戦を制して王座に就いた。21勝(17KO)1分といまだ無敗を誇る。木村は「黒星をつける。体力負けはしないし、練習している自信がある。負ける気しない。11回に倒せるかな」と自信満々だった。

メインでは元WBA世界スーパーバンタム級王者でWBAフェザー級10位久保隼(29=真正)が、2階級制覇に挑戦する。