国内最強女王決定へ、5階級王者と2階級王者が激突

挑戦者の天海ツナミ(左)と王者藤岡奈穂子(撮影・河合香)

ボクシング国内最強女王決定戦が実現する。5階級制覇のWBA世界フライ級王者藤岡奈穂子(43=竹原&畑山)がV2戦で、2階級制覇のWBO世界ライトフライ級王者天海ツナミ(34=山木)を迎え撃つ。7月12日に東京・後楽園ホールで対戦が、3日に都内で発表された。対戦相手が見つからずにいた藤岡陣営が、2週間前に白羽の矢を立ててオファー。30日にメキシコでV2戦予定だった天海陣営も、急きょキャンセルで王座返上も覚悟の上で快諾した。

ジムの手違いで、藤岡は40分遅れで会見にやってきた。「申し訳ないです」と頭を下げたが、昨年9月以来となる防衛戦決定に気合が入った。「昨年度のMVPが受けてくれ、国内で最高のカードだと思う。見る方も楽しみのはずで、期待以上の試合を見せたい」と意欲満々。天海については「海外経験も多く、キャリアはずばぬけている。強いだけでなくうまい。駆け引きも楽しみ」と話した。

天海は沖縄での凱旋(がいせん)V1戦以来1年ぶりの試合になる。「日本で一番強い選手とやれる。勝てば3階級制覇にもなる。実現して楽しみ」と目を輝かせた。両者とも観戦経験はあるが、スパーリングは1度もない。天海が最初に獲得したWBAスーパーフライ級王座を藤岡が13年に獲得。「あの頃からいつかやると思って避けていた」という。「攻撃力が高く、ラッシュがすごい。のみ込まれないようにし、面白い試合をする」と意気込んだ。

当日は大阪で、前WBAミドル級王者村田諒太(帝拳)が王者ロブ・ブラント(米国)のリベンジマッチをメインのダブル世界戦も開催される。藤岡は「村田選手は2回目の相手。こちらは新鮮味のあるカード。見に来なかった人を後悔させる」と堂々とアピールした。