細川VS太尊ドロー 東洋太平洋ミドル級王座空位に

太尊康輝(左)と細川チャーリー忍(右)は引き分けでともに王座返り咲きならず

<ボクシング:東洋太平洋ミドル級王座決定12回戦>◇9日◇東京・後楽園ホール

元王者対決は引き分けで王座は空位のままとなった。

同級3位細川チャーリー忍(34=金子)と同級9位太尊康輝(26=角海老宝石)が対戦も、ともに決定打を奪えず。採点の結果はジャッジ1人だけが1ポイント差で太尊の0-1で引き分けとなった。

細川は初回から積極的に攻め込んだ。低い姿勢で懐に飛び込んで左右フックに、ボディーなどに攻勢。接近されると太尊はクリンチでしのぐ。左ストレートにアッパーで応戦した。太尊がクリーンヒット、細川は手数で上回ったが決着はつかなかった。

細川は「悔しいけどしょうがない。初めての引き分け」と明るく振る舞った。接近戦でクリンチされ「いつもKOしにいっている。ホールドされては仕方がない。どうすればいいの。面白くない。まあ技術の1つだけど」と不満を口にした。

5月1日に紫都那さん(30)と令和結婚した。自らお祝いとならなかったが「結果は結果。引き分けでチャンスは残った。次に向けて頑張ります」と次戦に気持ちを切り替えた。

太尊は王者になると鈴木会長から高級時計ロレックスというのジム恒例のご褒美を逃した。「一発当ててしのぐ。1歩進んで1歩下がる、作戦通り。ダサく勝ったつもりだった」と苦笑いだった。

今年心機一転して移籍し、早くも2戦目で得たチャンスだった。「いい環境でやらせてもらって。王者になる義務がある。肥やしにする」と王座に再挑戦を期した。