井上拓真が練習公開 兄とダブル世界戦向け調整順調

兄弟そろっての勝利を誓い合う井上拓(左)と井上尚(撮影・大野祥一)

ボクシングWBC世界バンタム級暫定王者井上拓真(23=大橋)が王座統一に向け、6日に横浜市内のジムで練習を公開した。

11月7日にさいたまスーパーアリーナで、WBC同級正規王者ナルディーヌ・ウバーリ(33=フランス)と対戦する。兄のWBA、IBF世界同王者井上尚弥(26=同)はワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級決勝で、WBAスーパー王者の5階級制覇王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)とWBA王座統一戦となる。

この日は同門の保田克也(27)を相手に、4回のマスボクシングなどで汗を流した。鋭い踏み込みで右ボディーストレートなどを打ち込んだ。「スピードは上だと思う。スピードを生かしてステップインしていきたい」と作戦の一端を披露した。

現在は週3回のスパーリングを中心に練習し、今月中旬には2度目の走り込み合宿に入る。「今はスパーを中心にいい感じ。やりたいことはできている」と、順調に調整している。サウスポーとは連戦となり「前よりは慣れて、やりやすくなっている」という。

兄とは1年半ぶりの競演となるが、ダブル世界戦は初めてとなる。「一緒に同じ日に向かっていけるのはうれしい。減量なども同じペースでできる」と何よりのバックアップになっている。当日は先陣を切って王座を統一し、兄の火付け役を担う。