花形冴美リングで絶叫結婚宣言「女としての人生を」

初防衛に成功した王者花形冴美(左)と花形進会長

<ボクシング女子IBF世界アトム級タイトル10回戦>◇12日◇東京・後楽園ホール

IBFアトム級王者花形冴美(34=花形)が三度目の正直で決着をつけ、結婚に花を添えた。

過去2度引き分けた前WBO王者の挑戦者池山直(49=フュチュール)と2年ぶりに対戦。前半は優勢から反撃を浴び、またも接戦となったが、2-1で判定勝ちした。試合後のリング上では、年内に年上男性と結婚を宣言した。

試合はまたもや甲乙つけがたい接戦となった。「明確な勝利のつもりがこんな悪い試合で情けない」と悔やんだが、2度世界挑戦で王座を阻まれた相手にようやく借りを返した。「1つの壁を乗り越えた。結果として勝てた」と安堵(あんど)した。

勝利を後押ししたのは愛の力だった。リング上では「女としての人生を歩みます」と叫んだ。今年になって交際を始めた男性と年内に結婚する。「この力で頑張れた。後輩に希望と勇気も与えたと思う」と胸を張った。「子供のこともあるので、あと2年はやりたい。納得した試合をしたい」とまだまだやる気満々だ。

池山は「当ててるより、当てられている感触の方があった。結果は素直に受け止める」と冷静に話した。「気持ちで負けないようにと。1から10まで弱気にならず満足はしている」とも話した。

18日には50歳となる。「体力的にはやれる。年齢制限ある中でわがままを言ってきた。みんなと相談して」と、進退については明言しなかった。