井上尚弥、ドネアとの判定決着も想定し走り込み合宿

弟拓真(左)と並んでダッシュする井上尚弥

ボクシングのWBA・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が判定決着を想定した走り込み合宿に突入した。11月7日、さいたまスーパーアリーナで5階級制覇王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)とのワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝を控え、17日には長野・軽井沢でキャンプをスタート。午前練習では15キロを走り、過酷なダッシュメニューを消化した。

今回の合宿テーマについて井上は「ちょっと長いラウンドに備えて長距離のランニングメニューになる。長丁場を想定している」と12回のフルラウンドを意識して走り込むことを明かした。通常の合宿で組み込まれている階段ダッシュなどをしない代わりに「平面を走って心肺機能も上げていきたい」という。

昨年5月、WBA世界バンタム級王座を獲得したマクドネル(英国)戦で1回TKO勝ちを収めたことを皮切りに同級では3試合で計4回(441秒)しか戦っていない。フィジカル面を担当する高村淳也トレーナーは「今回はスタミナ強化になる」と説明。20日までの3日間で1日30キロ、計90キロを走るプランを組んでいるという。

井上は「練習メニューについては話し合って決めています。暑いとトレーニングに集中できないので、こっち(軽井沢)はトレーニングに最高ですね」と過酷な合宿を乗り切る意欲を示していた。