井岡が8度目大みそか決戦「世界戦の厳しさ教える」

大みそかの防衛戦に向け意気込みを語った井岡(撮影・足立雅史)

ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(30=Reason大貴)が、8度目の大みそか決戦に臨む。

12月31日の東京・大田区総合体育館での、同級1位ジェイビエール・シントロン(24=プエルトリコ)との初防衛戦が、10日に都内で発表された。6月に2度目の挑戦で日本人初の4階級制覇を達成し、8月にはパパになって最初の一戦となる。

会見した井岡は「大みそかにやりたいと思っていた。1年で最後に試合できるのはうれしい。現役をやり続けていく中で、これからも1年の締めくくりにしたい」と歓迎した。

11勝(5KO)1無効試合と12戦無敗のシントロンは、ロンドンとリオの2大会連続五輪出場したプエルトリコ期待の選手。8月には米キシミーで江藤光喜(白井・具志堅)と再戦となった挑戦者決定戦に判定勝ち。プロデビューから2年8カ月での世界初挑戦となる。

江藤との2試合を「軽く見た」という。「よく動き回り、足を使い、足を止めない。五輪にも出て技術は高い」と評した。井岡にとっては久々のサウスポー相手となるが「久しぶりで一から組み立てるが、苦手意識はない」とも話した。「ボクが追う展開になると思う。逃げでは勝てない、世界戦の厳しさを教え込みたい」と力強かった。

今月末から恒例の米ラスベガスで、スパーリング中のキャンプに入る。試合の10日前まで約2カ月で仕上げていく。今回は「癒やしでしかない」という長男に夫人も同行する。「環境も変わらず心強く、いいコンディションでできる」。妻子に支えられ、一家の大黒柱の「責任」として初防衛を期した。