元K1平本蓮がKO勝利、涙のRIZINデビュー

平本対芦田 芦田(左)に蹴りを見舞う平本(撮影・滝沢徹郎)

<ベラトール日本大会>◇29日◇さいたまスーパーアリーナ◇RIZIN68キロ契約キックボクシングルール、3分3回

元K-1の平本蓮(21=K-RIVER・AXジム)が、涙のRIZINデビューを果たした。1回だけで芦田崇宏(30=BRAVE)から3つのダウンを奪い、KO勝ちを収めた。

試合開始からワンツー、ハイキックなどを駆使して果敢に攻めると、1分30秒で最初のダウンを奪った。右ほおが出血した芦田にその後も見せ場を与えず、右フックで2つめのダウン、1回終了間際に右ストレートを浴びせ、3つめのダウンで勝負を決めた。

試合後、平本は「K-1からきました、平本蓮です。まずこの試合を受けてくれた芦田選手ありがとうございました」と、対戦相手への感謝を口にした。

平本は14年のK-1甲子園王者で、15年にK-1でプロデビューを果たして以降、18年にはゲーオ・ウィラサクレックに日本人として初めてKO勝ちを果たし“新生K-1の申し子”と呼ばれるようになった。その後はK-1のリングから離れ、1年9カ月の空白期間を経てこの日、RIZINデビューした。「いろいろあって試合ができない期間があって、一生試合ができないんじゃないかと思ったときもあった」と、感極まった表情で声を震わせた。涙をぬぐいながら「これからRIZINの看板選手になれるように頑張りたい」と再出発を誓うと、会場から大きな拍手が巻き起こった。