岩川美花が初防衛「ヤバイ」クリンチ多い展開苦しむ

8回、岩川(左)は鈴木にパンチを放つ(撮影・上山淳一)

<プロボクシング:WBO世界女子アトム級タイトルマッチ10回戦>◇26日◇神戸市立中央体育館

王者岩川美花(37=高砂)が初防衛を飾った。挑戦者で女子東洋太平洋同級2位の鈴木菜々江(28=シュウ)に10回判定で2-1(96-94、93-97、97-93)。18年7月に王座を奪取した王者は2年越しの初防衛戦を制し「ヤバイと思った。勝てて良かった」と安堵(あんど)の表情だった。

クリンチが多い展開に苦しんだ。陣営からは「自分のボクシングをしろ」と指示を送られ、終盤に突入。37歳のベテランは体力的にも厳しい戦いの中で的確にワンツーなどをまぶし、最終10回には左ボディーをヒットさせた。「クリンチで体力を消耗して、流れを持っていかれた。ああいう相手にもきれいに勝てるように練習して、クリンチさせないボクシングをしたい」と多くの課題を得た。

高知県出身の岩川は10勝(3KO)5敗1分け、千葉県出身の鈴木は10勝(1KO)4敗1分けとなった。